近年の少子高齢化に伴い、様々なものづくりの現場で職人不足が問題となってきています。人材が安定しない、技術の伝承ができていないなど様々な現場の声をよく耳にします。今まで職人が行っていた溶接の自動化しようとお考えの方も多いと思います。
ロボットで品質を保てるの?や、そもそもロボットで溶接できるの?と思っている方も多いと思います。
今回は、溶接の自動化の現状を皆様にお伝えしていきます。
目次[]
溶接作業の抱える問題点
まず、人の手で溶接を行う問題点をいくつか挙げていきます。
人手不足・人材不足
溶接作業は専門的な技術や経験を必要とするため、熟練した作業員の確保が難しくなっています。特に高齢化や若年層の製造業離れにより、人材の確保が課題です。
安全性の問題
高温と火花の危険性:溶接中に発生する高温や火花による火傷、火災のリスクが高いため、作業者は耐火性のある防護具や服装を着用する必要があります。
紫外線や赤外線:溶接作業で発生する光は紫外線や赤外線を含み、目や肌にダメージを与える可能性があります。保護眼鏡やフェイスシールドを着用しないと、光線過敏症や目の炎症(「電気性眼炎」など)を引き起こすことがあります。
品質のばらつき
人による溶接作業では、作業員の熟練度や体調により品質のばらつきが生じることがあります。安定した高品質な仕上がりを維持するのが難しいという課題があります。
熟練者の技術伝承の難しさ
熟練した作業者の引退などによって技術が失われるリスクがあります。技術の標準化やマニュアル化が難しく、次世代への技術継承が課題です。
なぜ溶接の自動化は難しいのか?
・形状と位置の変動
部品の形状や大きさが異なる場合、ロボットに適応させるのが難しいです。特に自由曲面や複雑な形状を持つ部品の溶接には、精密なパス計画が必要です。
・材料特性の変化
溶接する材料の硬さや表面状態によって、適切な角度やスピードを調整しなければなりません。異なる材料に対して柔軟に対応することが求められます。
・自動化の調整が難しい
自動溶接のプロセス設定には時間と労力がかかります。理想的な結果を得るためには、プログラムや力加減の微調整を行う必要があります。
溶接作業の自動化は無理?自動化は諦めた方が良い?
溶接作業の自動化は協働ロボットで可能です!
近年、協働ロボットを用いて溶接作業の自動化が飛躍的に増えてきています。
もちろん、手溶接・自動化の両方の課題を解決します。
溶接の自動化に最適な答えは?
なぜ協働ロボットが溶接作業の自動化に向いているのか?
まず協働ロボットってなに?
協働ロボットは、人と一緒に作業ができる産業用ロボットです。産業用ロボットには安全柵を設置する義務がありますが、協働ロボットは義務づけられていません。そのほかにもいくつか特徴があります。
協働ロボット溶接の品質
高い品質を確保できる
協働ロボットは±0.02mmと高い精度があり、高い再現性を実現しています。そのため、人間が溶接するより、より精度が高くなります。また、品質のバラつきをなくすことができるのが強みとなっています。
長時間の溶接作業でも品質が安定している
協働ロボットによる溶接は、長時間稼働させても高い品質を確保することができます。
多品種の自動化に対応できるのは協働ロボットだけ
協働ロボットは、多品種に対応できる唯一のロボットです。もちろん、お金をかければそれ以外のロボットでも多品種対応可能なのですが、、
主に2つの観点から協働ロボットの扱いやすさについて説明していきます。
柔軟に教示作業を行える
協働ロボットの大きな特徴として、教示作業の柔軟性が挙げられます。その一つとして、ロボットの先端を教示者が手で動かし座標を設定できます。(ダイレクトティーチング)また、弊社の提供するソフトウェアにより、他社のシステムに比べはるかに簡単な教示が実現できます。
教示作業を短時間で
扱いが簡単であるため、担当者が変わってもすぐに対応できます。また、弊社では、ロボットの教示方法を教えるロボットスクールの運営も行っています。
そのため、教示作業を外注に頼らず、自社の人材で協働ロボットを運用することができるのも魅力の一つです。
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