製造業や物流業界で急速に導入が進んでいるのが「AMR（Autonomous Mobile Robot／自律走行搬送ロボット）」です。人手不足の解消、生産ラインの柔軟化、業務効率の向上といった課題に対して、AMR導入は非常に効果的な手段として注目されています。
本記事では、AMRとは何か、AGVとの違い、主要AMRメーカーの比較、ユニバーサルロボットとの連携事例、そして市場動向や導入時のポイントまで、AMR導入を検討中の担当者にとって役立つ情報をわかりやすくまとめました。
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AMRとは？｜自律搬送ロボットの基本知識
まず、AMR（自律走行搬送ロボット）とは何かを確認しましょう。AMRは自己位置推定技術（SLAM）と高精度センサーを活用し、決められたルートではなく環境を認識しながら自律的に走行・搬送を行うロボットです。現在、多くのAMRメーカーがこの技術を基盤に製造現場の最適化を支援しています。
AMRは、製造工場や物流倉庫において、安全かつ効率的に部品や資材を搬送することで、作業の省人化と自動化を推進します。特に、AGV（無人搬送車）とは異なり、磁気テープやガイドラインが不要な点が大きな特長です。
AGVとの違いとは？｜AMRとAGVの導入で迷っている方へ
次に、「AMRとAGVの違いは？」という質問は、AMR導入を検討する担当者からよく寄せられます。したがって、両者の違いを明確にすることで、自社にとって最適な搬送ロボットを選定できます。
| 比較項目 | AGV（無人搬送車） | AMR（自律搬送ロボット） |
|---|---|---|
| 走行方式 | ガイドテープやマーカーに沿って走行 | 自己位置推定（SLAM）で柔軟に走行 |
| 柔軟性 | レイアウト変更に弱い | 環境変化に強く、柔軟な運用が可能 |
| 導入・保守 | 工事が必要、変更にコストがかかる | 設備変更不要、ソフトでマップ修正可能 |
このように、AMRは柔軟性と将来性に優れており、長期的な視点での自動化に適していると言えるでしょう。
主要AMRメーカーを徹底比較｜おすすめのAMRメーカーは？
ここでは、代表的なAMRメーカーとその特長を比較し、どのメーカーがどのような現場に向いているかを見ていきます。
MiR（Mobile Industrial Robots）
デンマーク発のAMRメーカーで、日本国内でも高いシェアを誇ります。また、MiR100・250・600・1350といったモデルを展開しており、軽量物から重量物まで対応可能です。
MiRの特長：
- SLAMによる高精度な自律走行
- LiDAR＋3Dカメラによる安全性の高さ
- MiR Goで多様なトップモジュールと簡単連携
- ISO3691-4等の安全規格に準拠
- Universal Robotsとの親和性が高い
MiR製品カタログ
MiRについてのすべてがわかる総合カタログをぜひご活用ください。
OTTO Motors（カナダ）
一方、OTTO Motorsは高重量対応に特化したAMRメーカーで、OTTO 100〜1500などラインナップも豊富です。
特長： 高耐久・高速搬送・精緻なフリート管理に対応。
住友重機械工業株式会社「KeiganALIシリーズ」
製品概要：KeiganALIシリーズは、API公開や多彩なオプションにより、柔軟なシステム連携が可能な自律移動ロボット（AMR）です。タブレット操作やプログラミング不要の直感的制御で、小規模現場からの導入にも適しています。
独自技術・連携性：
- API公開により、現場ニーズに即したカスタマイズ設定が可能として評価されています
- SLAMベースの自己位置推定により、ダイナミックな経路変更に対応
- アタッチメントによる拡張性が高く、フォークリフトアダプタなどの取り付けにも対応
- MESやFA機器との連携も視野に入れた、エンタープライズ連動設計
KeiganALI製品カタログ
KeiganALIシリーズについて仕様などまとめているカタログをぜひご活用ください。
AMR市場の成長予測
- 世界市場規模（2024年）：約50億ドル
- 2030年には100億ドル超へ（年平均成長率15%以上）
- 日本市場（2025年予測）：275億円規模
つまり、今後は既存作業からAMRへの置き換えが加速し、AMRメーカーによる製品革新と競争がさらに進むと予想されます。
まとめ｜AMR導入の第一歩は信頼できるパートナー選びから
まとめとして、AMRは、単なる搬送ロボットではなく、業務改善・自動化を実現するための戦略的ツールです。AMRメーカーの中でも、MiRはユニバーサルロボットとの親和性に優れ、幅広い現場への適用実績があります。
弊社では、AMR導入からURとの連携まで、最適なソリューションをご提案しております。AMR 導入をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
