研磨自動化を成功させる唯一の選択肢|協働ロボット研磨ツール ファーロボティクス

研磨自動化を成功させる唯一の選択肢|協働ロボット研磨ツール ファーロボティクス

研磨 2025.08.21

ファーロボティクスのロボット用研磨ユニットは、今や自動車・航空機・金属加工・医療機器といった幅広い産業で欠かせません。

しかし、現場では次のような課題が深刻化しています。

  • 人材不足:熟練作業者が減少し、後継者育成も困難。
  • 品質ばらつき:人の感覚に依存するため、安定した仕上がりが難しい。
  • 作業負担:長時間の研磨は過酷で労災リスクも高い。

この背景から「研磨 自動化」「協働ロボット 研磨」が注目を集めています。その中心にあるのが、オーストリア発の ファーロボティクス(FerRobotics)です。
高額ながら多くのグローバル企業に選ばれている理由は、唯一無二の性能にあります。

ファーロボティクスの基本性能と特徴

アクティブコンプライアンス技術(ACT)とは?

ファーロボティクスアクティブコンプライアンス技術(ACT)

ファーロボティクスを語る上で、避けて通れないのが独自技術である アクティブコンプライアンス技術(ACT) です。

ACTの仕組み

  • ツール内部にセンサーと可動機構を搭載。
  • ワーク表面にかかる押付力を常時モニタリングし、
  • ミリ秒単位で位置補正を行うことで、設定値の押付力を一定に保ちます。

他の技術との違い

  • ストローク範囲:35〜98mm → 段差や反りを吸収。
  • 押付力レンジ:100N〜800N → 微細な部品から重工業まで対応。
  • 重力補償機能 → ロボットの向きが変わっても押付力を均一に維持。
  • 即応性 → フォーストルクセンサよりも高速に反応。

主要ラインナップ

ファーロボティクスの主要製品ラインナップ
  • AOKシリーズ(オービタル研磨):塗装前の足付け、仕上げに最適。
  • AAKシリーズ(アングル研磨):溶接ビード除去や重研削用。
  • ACF(コンタクトフランジ):各種工具を取り付け可能な汎用型。
  • ABG(ベルト研磨):パイプやタービンブレードの曲面加工に対応。
  • ASK:Audiのルーフ継ぎ目研磨に採用された専用モデル。

他社研磨ツールとの比較

パッシブ方式(バネ式ツール)の限界

一般的なバネ式・固定圧力方式のツールは、曲面や段差に追従できないという課題があります。さらに、長時間稼働すると圧力が変動し、結果として仕上がりにムラが発生してしまいます。

ファーロボティクス(ACT搭載ツール)の優位性

一方でファーロボティクスは、ACTによる能動的な制御を搭載しています。
そのため、

  • 常に一定の押付力を維持し、
  • 長時間稼働でも品質の再現性を確保し、
  • 曲面や複雑形状にも対応可能です。

だからこそ「他社研磨ツールでは不可能な工程」が、ファーロボティクスなら自動化できるのです。

研磨自動化の成功事例|導入現場から

航空機分野における研磨自動化事例

ブリスク表面研磨

エンジンのブリスク(Blisk)は、ディスクとブレードが一体化した重要部品で、微細な表面品質が性能に直結します。
ファーロボティクスのAOKツール
を導入することで、ブリスク全体に均一な押し付け圧が維持され、熟練工に依存しない安定した表面仕上げが実現しました。結果として、仕上がり精度のばらつきが解消され、検査工程の時間短縮にもつながっています。

塗装準備研磨

航空機の外装塗装では、塗装前に大面積の表面を均一に研磨する必要があります。従来は大人数の作業員が長時間にわたり対応していましたが、**ファーロボティクスのACT(アクティブコンプライアンス技術)**を活用した自動研磨により、作業効率が大幅に改善。均一な研磨面が確保されることで、塗装品質の安定化も可能になりました。

タービンブレード表面研磨(ABG)

エンジン内部のタービンブレードは高温・高圧環境下で使用されるため、微小な段差や粗さが性能低下につながります。ABG(アクティブバリグラインディング)と呼ばれる加工プロセスにファーロボティクスの研磨ツールを組み合わせることで、複雑な3D形状の曲面でも均一な表面処理が可能になりました。従来の人手研磨と比較して、一貫した仕上げ品質と加工時間の短縮を実現しています。

ウィング表面研磨 ― 大面積用3ヘッドAOK601

航空機の翼表面は非常に広範囲であり、人手での研磨は膨大な工数が必要でした。
ファーロボティクスは3ヘッド仕様のAOK601を提案し、広範囲を同時に処理できるシステムを実現。これにより、作業時間の大幅削減と均一な研磨品質の確保が可能になり、機体全体の製造プロセス効率が向上しました。

タービンブレード曲面研磨

航空機エンジンのタービンブレードは、滑らかな曲面を持つため従来は熟練工が時間をかけて仕上げていました。

ファーロボティクスのアクティブコンプライアンス機能を利用することで、ブレードの曲面形状に沿った自動追従が実現。また、高精度かつ再現性のある曲面研磨が可能となりました。それにより、メンテナンスや再生プロセスでも導入が進んでいます。

自動車分野における研磨自動化事例

AUDI社 自動車ルーフレーザーブレージング後のグラインディング

Audiでは、ルーフ溶接部の研磨を自動化しました。

その結果、従来3工程が1工程に短縮され、研磨材は70%削減されました。
一方、SEATでは塗装補修研磨を完全自動化し、手作業を100%削減、ROIは2年未満を実現しました。

塗装補修研磨 ― ダブルヘッダーによる効率化

自動車の外装塗装では、小さな傷や補修塗装の際に広範囲を均一に研磨する必要があります。従来の人手作業では、研磨品質のバラつきや作業時間の長さが課題でした。

ファーロボティクスはダブルヘッダー仕様の研磨ツールを導入し、左右2つのヘッドで同時に研磨を行うことで、作業時間を大幅に短縮。さらにアクティブコンプライアンス技術によって均一な圧力が維持され、補修後の塗装面が滑らかに仕上がるという効果が得られました。

塗装補修研磨 成功事例

ある自動車メーカーの補修工程では、従来は熟練工が手作業で仕上げを行っていたため、人材不足と品質の安定性が大きな課題でした。

ファーロボティクスの自動研磨システムを導入した結果、

  • 作業時間が約40%短縮
  • 仕上がり品質の均一化
  • 人員配置の最適化によるコスト削減

といった具体的な成果が報告されています。特に、塗装補修における「均一な艶出し」と「段差のない仕上げ」が実現できたことで、品質検査の合格率が大幅に向上。現在では複数の生産ラインで採用が広がっています。

高額でも選ばれる理由|ファーロボティクスの投資効果

確かにファーロボティクスのツールは高額です。
しかし、導入企業は次の事実を根拠に自動化を成功させています。

  • 不良率削減 → 再加工・廃棄を減らし歩留まり改善。
  • ライン停止リスク低減 → 生産性を向上。
  • 労務改善 → 作業者の安全性と負担軽減。
  • 消耗品削減 → 実際に研磨材70%削減の事例あり。

その結果、多くのケースで ROI(投資回収期間)は2年未満 です。
だからこそ「高額でも選ばれる」ツールなのです。

協働ロボット研磨との相性

さらに注目すべきは、ファーロボティクスが協働ロボットにも最適だという点です。

  • 中小工場でも、小ロット・多品種研磨に対応可能。
  • 熟練者不足や人件費削減、安全性強化のニーズに応える。

つまり、協働ロボット市場の拡大とともに、ファーロボティクスの導入事例も増え続けているのです。それは、弊社でも同様にその高い性能から多くのお客様から支持を得ています。

FAQ(よくある質問)

Q1. ファーロボティクスの研磨ツールはどんなロボットに使えますか?
A. FANUC、Universal Robots、KUKA、ABBなど主要メーカーに対応しています。

Q2. 投資回収(ROI)はどのくらいですか?
A. 多くの事例で2年未満です。研磨材消費や人件費削減が大きな要因です。

Q3. 協働ロボットでも使えますか?
A. はい。小ロット・多品種生産に最適で、中小工場の自動化にも導入されています。

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参考文献-Ferrobotics
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