近年、物流・製造業界では大量生産・一括出荷から、多品種・少量出荷へとニーズが大きくシフトしています。この変化により、従来の定型パレタイジングでは対応しきれない場面が増えてきました。
特に混載積み(異なる品種のケースを1枚のパレットに順序よく積む作業)では、高速処理と柔軟性の両立が求められます。そこで注目されているのが、協働ロボットを活用したフローパレタイザーです。柔軟性と安全性を兼ね備え、混載積みにも対応できる次世代のソリューションとして、多くの現場で導入が進んでいます。
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フローパレタイザーとは?
定義と基本構造
フローパレタイザーとは、コンベヤで流れてくるケースをリアルタイムに識別・整列・積載する自動パレタイジング装置です。特に混載対応に優れており、異なるサイズ・形状の荷物を任意の順序で積載することができます。

協働ロボットフローパレタイザーとは?
協働ロボット型フローパレタイザーは、人との協調作業を前提に設計されたロボットを活用し、コンベヤで流れる異なる荷姿を自動で判別・積載します。また、高い柔軟性と安全性があります。そのため、省スペース現場や既存ラインにも組み込みやすいのが特長です。
フローパレタイザーと協働ロボットフローパレタイザーの比較
項目 | フローパレタイザー | 協働ロボットフローパレタイザー |
---|---|---|
処理速度 | ○(300〜サイクル/時) | ○(400〜サイクル/時) |
混載積み対応 | ◎(リアルタイム判別・順序積載) | ◎(ビジョン&AI連携で高精度対応) |
レイアウト柔軟性 | △(据付型で構造が固定的) | ◎(省スペース設計・レイアウト変更にも対応) |
初期導入コスト | △(中~高額) | ○~◎(構成に応じて段階導入が可能) |
安全性 | ○(安全柵・センサー併用) | ◎(人との共存可能、安全柵不要なケースも多い) |

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導入事例:協働ロボットが支える混載出荷の現場
◾️ 食品メーカー(関東)
- 協働ロボット+カメラ+パレタイザー制御装置を構築
- 店舗別出荷に合わせた混載積みを完全自動化
- 作業者2名→0名、1.4倍の出荷スピードに改善
◾️ 精密部品メーカー
- AGVと連携したロボットパレタイジングライン
- リターナブルケース混載に対応
- トレサビリティシステムと連携し、誤出荷ゼロを実現
協働ロボット導入の進め方

- 現場の作業分析
- 荷姿や積載パターンの整理
- シミュレーション(デジタルツイン活用も)
- 機器選定・レイアウト検討
- 導入・チューニング・教育
未来の展望:AI×協働ロボットでより高度な混載へ
協働ロボット型フローパレタイザーは、以下の技術進化により、今後さらに活用範囲が広がります。
- AI画像認識による荷物識別精度の向上
- デジタルツインによる事前検証と最適レイアウト設計
- AMR・AGVとの自律連携
【まとめ】混載積みこそ、協働ロボットの力を最大化できる場面
人との協調を前提とする協働ロボットは、混載パレタイジングの柔軟性と安全性を両立し、省人化・省スペース・低リスク導入を可能にします。
弊社は、協働ロボットSIerとして、混載パレタイジングに特化した導入支援を行っております。設備選定からシステム開発、教育まで一貫対応。
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「まずは現場でどこまで自動化できるのか?」を、当社のエンジニアが無料で診断・シミュレーションいたします。お気軽にご相談ください。
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