デパレタイザーとは?用語・メリット・構成を徹底解説

デパレタイザーとは?用語・メリット・構成を徹底解説

パレタイザー 2025.06.25

デパレタイザーは何のためにあるのか?

物流や製造現場の現代的課題解決─それは「人手不足解消」と「作業の非率化」です。

特にパレットからの荷下ろし作業(デパレタイズ)は、重労働かつ人的ミスが多発する工程として、現場のボトルネックとなっています。

この記事では、デパレタイザーとは何かから、構造、技術、導入メリット、導入しないリスクまでを網羅的に解説し、自社での検討材料としてお役立ていただける内容を紹介します。

デパレタイザーとは?

定義

デパレタイザー

デパレタイザー(Depalletizer)は、パレットに積まれた段ボールや袋などの荷物を自動で取り出し、コンベヤラインなどに供給する装置です。

デパレタイズ

パレットに積まれた荷物を下ろす作業のことです。逆に、パレットに荷物を積み付ける作業は「パレタイズ」と呼ばれます。その「パレタイズ」に、否定の意味を持つ 「de」をつけてデパレタイズと呼びます。

デパレタイジング

デパレタイズと同じく、パレットに積まれた荷物を下ろす作業のことです。逆に、パレットに荷物を積み付ける作業は「パレタイジング」と呼ばれます。その「パレタイジング」に、否定の意味を持つ 「de」をつけてデパレタイジングと呼びます。

用途・業界

食品、飲料、化粧品、医薬品、日用品、EC物流センターなど、パレット単位の荷役が頻繁な業界で活用されています。

パレタイザーとの違い

パレタイザーが荷物を整然と積むのに対し、デパレタイザーは荷物をコンベアに供給したり、別のパレットに積み替える作業をします。

パレタイザーとデパレタイザーの比較図

デパレタイザーを導入するメリット

コスト削減

  • 人手依存の軽減による人件費削減
  • 作業ミスの削減による返品・損失の防止

安全性

  • 重量物の手作業をなくし、腰痛や労災を防止
  • 3K(きつい・汚い・危険)業務の自動化で職場環境改善

生産性向上

  • 24時間稼働で処理スピードが大幅向上
  • AI判断で最適な荷下ろしルートを実行

デパレタイザーの基本構成と技術

基本構成

  • ロボットアーム(多関節型)
  • エンドエフェクタ(吸着・クランプ式)
  • 3Dビジョンカメラ・AI制御ソフト
デパレタイズ構成イラスト

技術

最新のデパレタイザーは、AI・ディープラーニング・マスターレス画像認識に対応し、混載パレットや潰れた段ボールにも対応可能。

導入が意外と難しい理由と、成功のポイント

荷姿のばらつき

  • 潰れた箱・不揃いな積み方への対応が必要
  • 荷崩れ防止バンドの除去処理も必要な場合あり
MECHMIND
https://mech-mind.co.jp/application/%E6%AE%B5%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%AE%B1%E3%81%AE%E6%B7%B7%E8%BC%89%E3%83%91%E3%83%AC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%B0%E4%B8%A8%E4%B9%B3%E8%A3%BD%E5%93%81%E8%A3%BD%E9%80%A0%E4%BC%81/

導入コスト

  • 導入費は数百万円~数千万円(システム構成や所掌範囲に依存)
  • 3年以内で投資回収できる事例も多数

成功のポイント

  • 3DビジョンとAI制御の精度
  • 適切なハンド設計と現場レイアウトへの最適化

導入していない場合のデメリット

慢性的な人手不足が解消しない

高齢化や採用難の影響により、現場の人員確保が一層困難となり、今後は限られた人手で業務を回す必要が高まります。その結果、作業の効率化や生産性向上が求められ、従来以上に一人あたりの業務負担が増していく流れにあります。

経済産業省:2025年ものづくり白書https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2025/index.html

人件費、物流費用を下げられない

昨今の物価高や最低賃金の上昇により、製造コストや人件費、物流費が全体の収益を圧迫しています。

これらのコストが今後下がる可能性は極めて低く、持続的な利益確保のためには、単なるコスト削減ではなく、生産性向上や業務効率化が不可欠です。

今動いておかないと2030年以降大変なことになります

これまで自動化に取り組んでこなかった企業は、今後その“経験の差”が大きなハンデとなります。

自動化の導入には、現場の理解・運用ノウハウの蓄積・システム定着まで時間と試行錯誤が不可欠です。このまま何も対策を講じなければ、人手不足や高齢化によるダメージを大きく受けて負担が大きくなり、日々の業務を維持することすら困難になる可能性があります。

将来の競争力を確保するには、今すぐにでも自動化への第一歩を踏み出すことが必要です。

よくある質問

デパレタイザーどの業界で使える?

A. 食品・飲料・医薬品・化粧品・日用品・EC物流などパレット搬送が多い業界全般です。

デパレタイザーの費用感は?

A. 小型モデルで数百万円〜、AI搭載型で数千万円程度。補助金対象となるケースもあります。

移動や置き換えはできるの?

A. 多くのモデルはカスタマイズ可能。レイアウトや搬送機器との整合性が必要です。

デパレタイザーの検討からスタートしてください

人手不足や作業効率に課題を感じている方へ。まずは無料相談・現場診断から、デパレタイザー導入の可能性を一緒に検討してみませんか?

iCOM技研が、最適な構成や費用対効果をご提案いたします。

お問合せ、お電話お待ちしております。

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