省スペース自動化を支える小型パレタイザー

省スペース自動化を支える小型パレタイザー

パレタイザー 2025.02.06

製造業が直面する課題のひとつに、人手不足と効率化の両立があります。特に少子高齢化が進む中、労働力を確保することが難しくなり、自動化の必要性はますます高まっています。

本記事では、小型パレタイザーの特徴、適切な選定ポイントについて詳しく解説していきます。

小型パレタイザーが求められる理由

従来型の大型パレタイザーは、広い設置スペースや高額な初期投資が求められ、中小規模の製造現場では導入を断念せざるを得ないケースも多く見られました。

このような課題を解決する選択肢として注目されているのが「小型パレタイザー」です。最新のロボット技術と安全性を高めた設計により、従来の1/3程度のスペースで導入可能となり、食品、化粧品、医薬品、日用品など、幅広い業界で導入が進んでいます。

小型パレタイザーの選定ポイント

パレタイザーを選定する上で重要なポイントは、主に次の4点です。

  • 処理能力:1時間の間に処理する事が出来る荷物の量
  • 可搬重量:扱うことができる最大重量
  • 設置場所:設置する場所の広さ、高さ
  • ハンド:ワーク(荷物)をつかむ”手”の部分

パレタイザーの特徴

協働ロボットパレタイザー、機械式ロボットパレタイザーを比較「設置スペース」「可搬性」「カスタマイズ性」という3つの観点で解説をしていきます。

装置の移動は可能か?

小型パレタイザーだと移動が可能

機械式パレタイザーの場合

機械式パレタイザーは、装置自体が非常に重いため移動が大変です。設置場所が重量に耐えられるか確認しておく必要があります。また、アンカー打ちが必要であるため装置の移動が難しいと言えます。

協働ロボットの場合

一方、協働ロボットパレタイザーの場合、装置の移動は非常に容易です。ロボット架台に車輪が備え付けられています。そのため、作業者1名でも動かすことができます。作業の置き換え時の移動がスムーズに行えます。

作業速度と効率性

機械式パレタイザーの場合

単一製品を事前に決められたパターンで正確に積み上げられるため、同じサイズや形状の製品を大量に取り扱う現場で利用されています。一方で、機械式パレタイザーは柔軟性に欠けるため、異なるサイズや形状の製品を同時に扱うのが困難です。

協働ロボットパレタイザーの場合

機械式に比べて柔軟性が高く、異なる形状やサイズの製品を扱えます。たとえば、製品ごとに異なる配置パターンを事前にプログラムしておけば、同じパレタイザーで複数種類の製品を処理することが可能です。さらに、ロボット式は人間の腕のような動きを再現できるため、壊れやすい製品や形が不安定な荷物を安全に積み上げられます

パレット・レーン対応数

iCOM技研独自の協働ロボット

機械式パレタイザーの場合

機械式パレタイザーは、コンベア1つにつき1台のパレタイザーが基本です。対応するパレットも1つとなっています。同じ製品を高速で積み付ける際に、機械式パレタイザーの強みが発揮されます。

協働ロボットパレタイザーの場合

協働ロボットパレタイザーは、3つのパレットに対応しています。そのため、パレットの交換時も作業を止める事はありません。

また、対応できる商品品目も多いのが特徴です。2ラインのパレタイズにも対応することができます。さらに、協働ロボットは協働作業が可能であるため、人と作業のすみ分けがしやすいです。

iCOM技研の協働ロボットパレタイザー

サラダコスモの2レーンパレタイザー

2ライン・3パレットまで対応する事ができるのが弊社の協働ロボットパレタイザーです。また、積み付け高さも標準パッケージで2300mmまでと非常に高く積み付けを行えるのもおおきな魅力と言えます。また、独自のソフトウェアにより、他社より教示作業を非常に簡単に行う事ができます。

そのため、エンジニアに依頼する必要なく、現場の作業員で対応できるようになっています。また、iCOM技研では、ロボットスクールも運営しており、安心して導入していただくことができます。

iCOM技研の基本パッケージ他社
可搬重量*35㎏35㎏
品種登録無制限10個まで
ハンド切り替えオプション対応
積み付け高さ2300㎜1900㎜
多品目積み付け×
*可搬重量はハンド込みの重さになります

自社の生産ラインに合ったモデル選び

今回は、様々な観点から小型パレタイザーの比較を行いました。自社の生産ラインの自動化を成功させるためには、そのラインに合った自動化システムを導入することがカギと言えます。そこまでスペックが求められていないラインに産業用ロボットを導入して活かしきれずに終わるなんてことも起こりえます。

パレタイザーの種類

製造現場でのパレタイジング作業の自動化には、「産業用ロボットパレタイザー」「協働ロボットパレタイザー」「機械式パレタイザー」の3種類が存在します。それぞれの特徴を以下にまとめます。

産業用ロボットパレタイザー

産業用ロボットパレタイザー

まず、「産業用ロボットパレタイザー」は、高速かつ高パワーを追求しており、大規模な飲料工場や物流センターで多く使用されています。ただし、その強力な性能に伴い、安全柵の設置が義務付けられており、広い設置面積が必要となる点が課題です。

協働ロボットパレタイザー

協働ロボットパレタイザー

次に、「協働ロボットパレタイザー」は、高度なセンシング技術を活用して作業者との安全な協調作業を実現しています。また協働ロボットは、予期せぬ接触時に自動的に動作を停止する機能を備えており、安全柵を設置する必要がありません。そのため、設置面積が小さくて済むため、スペースやコストの制約で自動化を断念していた中小企業にも導入しやすい画期的な選択肢となっています。

機械式パレタイザー

機械式パレタイザー・小型パレタイザー
引用https://products.kanaden.co.jp/movie/detail/306/

機械式パレタイザーは、X軸(左右)、Y軸(前後)、Z軸(上下)の3つの軸に沿って動作するロボットです。先ほど説明した産業用ロボットと同様に「ハイパワー」と「高速」を重視した機械式パレタイザーもありますが、比較的小型な機械式パレタイザーも販売されています。

現場にフィットした最適解をご提案

弊社は15年以上にわたり協働ロボットの分野で実績を積み、機能とコストのバランスが取れた、最適解のシステム提供にこだわり続けています。要件がシンプルな案件では、コストを抑えたシンプルなシステムを提供し、実現が難しい高度な案件では、ハードウェア選定からシステム開発までトータルでの対応で、高品質なソリューションをご提供します。

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