OptiMoveは2025年5月より公開されたPolyScope5.21から搭載された新機能です。
iCOM技研は、ユニバーサルロボット社の認定SIerとして事業を展開しておりますので、海外の事例も含めて新機能をご紹介させていただきます。

i Palletizer S(協働ロボットパレタイザー)
高サイクルタイムを実現 「OptiMove搭載パレタイザー」
目次[]
OptiMoveとは?
ユニバーサルロボット社 (UR)のOptiMoveは、PolyScope 5.21より搭載された高度なモーション制御技術です。
この技術は、ロボットの動作時の加速度の変化率(ジャーク)を制限することで、振動を抑えながら滑らかな動作を実現することができます。
OptiMoveのメリットは?
高速パレタイジングが可能になる
加速度変化を抑えながら加減速が最適化されるため、結果的に1サイクルあたりの時間が短縮されます。
従来の協働ロボットにありがちな「遅い」動作から脱却し、最大30%のタクト短縮も期待できます。
下記の表は動画の結果を参照しております。
項目 | OptiMove あり | OptiMove なし |
---|---|---|
条件 | UR20 1パレット(8箱×10段) パレタイズ | UR20 1パレット(8箱×10段) パレタイズ |
結果 | 8分13秒 | 11分12秒 |
段ボールなどの落下リスク低減
搬送中の急な加減速がなくなるため、吸着ハンドやグリッパでつかんだワークが揺れにくくなり、落下率が減少します。

軽量・重心が不安定な箱や、内容物に液体や粉体が入っている段ボールではさらに有効です。
振動・衝撃の低減によりロボットの耐久性向上
滑らかな動作により急激な衝撃や振動が抑制されるため、ロボット本体や取り付け治具・ツールへの負荷が減ります。
結果として部品の摩耗や緩みにくさが向上し、メンテナンス頻度の低減やロボットの使用期間の延長が期待できます。
OptiMoveの解説
パレタイズ動作時の問題
パレタイジングロボットが段ボールを吸着して動作する際、動き出しや停止のタイミングで「慣性」による揺れが発生します。
この揺れによって、段ボールが傾いたり、吸着パッドとの間に隙間ができて吸着が外れたりすることがあります。
最悪の場合、段ボールが落下したり、ロボットが安全のために停止(保護停止)する原因にもなります。
OptiMoveにより慣性をコントロール
こうした問題に対して、OptiMoveをプログラムに導入することで、動作時の揺れを大幅に低減することが可能です。
OptiMoveは、加速度や慣性の変化を滑らかにコントロールするため、ロボットの動きがよりスムーズになり、段ボールを安定して搬送できます。
結果として、安全性を高めながらも、より高速なパレタイズ動作が実現でき、作業全体の効率向上につながります。
OptiMoveを搭載したパレタイザー
iCOM技研の「i Palletizer S」は、URロボットの最新技術 OptiMove を搭載し、安定かつ高速なパレタイジングを実現します。段ボールの落下リスクを抑え、作業効率と安全性を両立した自動化ソリューションです。
現場への導入をご検討の方や、詳しい資料をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

i Palletizer S(協働ロボットパレタイザー)
積み付け高さ2000mmで物流コストを削減可能
よくある質問
Q1. どのような段ボールやワークに効果がありますか
内容物の重心が不安定な箱、粉体・液体入りの段ボールに効果があります。
Q2. パレタイジングロボットの導入費用はどれくらいですか?
ワークサイズ・積載条件・搬送ラインの有無によって異なりますが、i Palletizer S は省スペース設計で初期投資を抑えやすい機種です。
お見積もりはお気軽にご相談ください。
Q3. 実機デモや資料を見ることはできますか?
はい、可能です。実機見学のご案内をご希望の方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。