AI基本計画は、単なる技術開発の促進にとどまらず、日本の社会課題解決と国際競争力向上を両立させる包括的な戦略として位置づけられています。政府自らが率先してAI活用を進め、民間企業や地方自治体の導入を支援する「官民一体」のアプローチです。
本記事では、AI基本計画と今後実施が予想されるAI関連補助金について解説します。
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AI基本計画とは
日本社会は、人口減少や人手不足、国際競争力の低下といった構造的課題に直面している。これらは、従来の効率化や省力化だけでは解決が難しい問題である。
一方で、世界ではAIを軸とした産業・社会変革が急速に進み、AIへの対応力そのものが国家競争力を左右する段階に入っている。
このため政府は、AIを単なる先端技術ではなく、社会課題解決と経済成長の両立を支える基盤技術として位置づけ、本格的な国家戦略として整理する必要があると判断した。
AI基本計画の3原則とは?
AI基本計画は、明確な三原則に基づいて構築されています。
第一の原則は「イノベーション促進とリスク対応の両立」です。これは、AI技術の急速な発展を促進しながら、同時に社会的リスクに適切に対処するという考え方です。具体的には、フェイクニュースや誤情報への対策、プライバシー保護、セキュリティ確保などのリスク管理を行いつつ、技術革新を阻害しない環境を整備することを意味します。
第二の原則は「アジャイルな対応」です。AI技術の変化スピードに合わせて、政策や規制を柔軟かつ迅速に調整していく姿勢を示しています。従来の硬直的な規制アプローチではなく、状況に応じて継続的に見直しを行う「アジャイルガバナンス」の考え方が採用されています。
第三の原則は「内外一体での政策推進」です。国内でのAI推進と国際協調を同時に進めることで、グローバルな競争力を確保しながら、国際的なAIガバナンスにおいても主導的な役割を果たすことを目指しています。
これらの原則に基づき、四つの基本方針が設定されています:
- AI利活用の加速的推進:政府・自治体が率先してAIを活用し、民間への普及を促進
- AI開発力の戦略的強化:日本の強みを活かした研究開発とインフラ整備
- AIガバナンスの主導:国際的なAI安全基準の策定をリード
- AI社会に向けた継続的な変革:人材育成と社会制度の見直し
2026年最新のAI関連補助金のご紹介!
令和7年度補正予算におけるAI関連施策は、「AI法」および「強い経済」を実現する総合経済対策を背景に、AIの利活用促進とリスク対応を同時に進めることを目的として編成されている。
特徴は、単一の補助金制度ではなく、目的別に整理された複数の支援策の集合体として設計されている点にある。
全体は、次の4つの柱で構成されている。

AIを使うための補助金・支援(AI利活用の加速)
この領域は、企業・自治体がAIを現場で使い始めることを直接的に支援する施策群である。
AI導入のハードルとなってきた初期投資や実証負担を軽減し、社会実装を一気に進めることが狙いとされている。
具体的には、地方自治体におけるAI実装の好事例創出、介護・農業・建設・製造など人手不足分野へのAI導入支援、中小企業の労働生産性向上を目的としたデジタル化・AI導入支援などが含まれる。
生成AIやロボット技術の実証もこの領域に含まれており、「まず使う」ことを重視した実務寄りの支援が中心である。
AIを創るための補助金・投資(AI開発力の戦略的強化)
最も予算規模が大きいのが、この「AIを創る」領域である。
ここでは、日本が自律的にAIを開発・運用できる体制を構築することが明確な目的として掲げられている。
フィジカルAIのテストベッド整備、自動運転やロボット分野における安全性評価技術の開発、AI for Science を通じた研究開発革新、さらにはHPC(高性能計算基盤)やクラウド環境の整備などが含まれる。
企業単独では負担が大きい基盤的投資を、国が主導して支援する点が特徴である。
この領域は、スタートアップ、研究機関、大企業だけでなく、AIを組み込んだ製品・サービスを開発する中堅・中小企業にも間接的な恩恵が及ぶ構造となっている。
AIの信頼性を高めるための支援(AIガバナンス)
AI活用の拡大に伴い、リスクや不安への対応が不可欠となる。
このため、AIの信頼性を高めることを目的とした支援も独立した柱として設けられている。
ここでは、AIセーフティ・インスティテュート(AISI)の機能強化、フィジカルAIの安全性ルール整備、生成AIの透明性・説明可能性に関する研究、偽・誤情報対策技術の開発などが対象となる。
国内対応にとどまらず、ASEAN諸国との制度連携や国際協調を見据えた支援が含まれている点も特徴である。
この領域は、直接的な設備投資補助というよりも、制度・評価・標準づくりを支える補助という性格を持つ。
AIと協働する社会に向けた支援(人材・制度)
最後の柱は、AI社会への移行を支えるための人材・制度面の支援である。
AIを使いこなす人材の育成やリスキリング、教育現場でのAI活用実証、日本とグローバルサウスを含む国際的人材循環の促進などが含まれる。
予算規模は他の柱に比べると小さいが、AIを社会に定着させるための前提条件を整える役割を担っている。
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