物流倉庫や配送拠点では今、「人手不足」という課題が日常化しています。
加えて、若年労働力の減少、現場の高齢化、非正規雇用の増加といった構造的な問題が複雑に絡み合い、物流現場の持続可能性が揺らいでいます。
特に、重労働と判断力を要する混載パレット作業においては、対応に限界が生じています。
この記事では、厚生労働省の統計をもとに物流現場の実情をひも解きながら、協働ロボットによる自動化という現実的な選択肢をご紹介します。
厚労省データに見る「物流」が抱える人手依存の限界

物流業界では、慢性的な労働力不足が深刻な課題となっています。
- 若年労働者の減少
厚生労働省の統計によれば、2030年には倉庫業における29歳以下の労働者割合が15%未満にまで低下する見込みです。 - 高齢化の進行
一方で、50代以上の比率は35%超に上昇。体力的負担の大きい現場において、作業者の高齢化は安全面・効率面のリスクを伴います。 - 非正規雇用依存の構造
倉庫業では常用従業員の割合が約6割にとどまっています。残りは臨時・下請け従業員で構成されています。特に小規模事業者ほど雇用の流動性が高く、安定運用が難しい状況です。
混載パレット作業が抱える現場課題

混載パレット作業を人手で対応している現場では、以下の4つの課題が顕在化しています。
- 肉体的負担と健康リスク
10〜20kgを超える荷物を持ち上げる作業が連続することで、腰や肩に大きな負荷がかかり、作業者の怪我・離職の要因となっています。 - 積載品質のばらつき
積み付けは作業者の判断に依存するため、安定性・見栄え・効率に差が出やすく、荷崩れや破損のリスクが高まります。 - 標準化の難しさと教育コスト
積載には判断力が求められ、作業の標準化が困難です。新人教育には時間がかかり、ベテランの退職がリスクになります。 - 人手不足と夜間対応の限界
物流業界では慢性的な人材不足が深刻です。夜間帯や繁忙期に複数名の人員を確保するのが難しく、非効率な運用が続いています。
自動化の必要性と協働ロボットの可能性
物流現場の課題に対し、ロボットによる自動化は必要条件になりつつあります。とはいえ、従来型の大型パレタイジングシステムでは初期投資や設置スペース、専門人材の確保などのハードルが高く、導入が進まない現実もありました。
そこで注目されているのが、協働ロボットを活用した柔軟な自動化です。

3DカメラとAIアルゴリズムを活用し、異なるサイズや形状の荷物を認識・判断しながら積み付けをおこなうランダムパレタイジング技術は、人手作業の代替として高い注目を集めています。
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