倉庫の自動化が進む中で、自律走行型ロボットの活用が拡大しています。
しかし、現場の多様な業務に対応するには完全自動化だけではなく、作業員の判断や操作が必要な場面もあります。そのため、自律走行と手動操作をシームレスに切り替えられるロボットの重要性が増しています。
このような課題を解決するために登場したのが、Robust.AIの「Carter Pro」です。今回は、その技術と特徴、人とロボットの新たな関係について詳しく紹介します。
Carter Pro
Carter Proは、人間中心設計を重視して開発されました。倉庫作業員のペインポイントを徹底的にリサーチし、操作性と柔軟性を兼ね備えた設計がなされています。
Carter Proの協働に最適化した技術

AIを活用した行動最適化
- 倉庫内の環境をリアルタイムに把握し、適切な行動を決定します。
visual SLAMによる高精度な位置特定
- 25,000㎡の倉庫を3時間でマッピング可能。
- 誤差5cm以内の高精度なローカライゼーションを実現。
従業員の判断による柔軟性
- バーによるロボット全体の容易な手動操作を実現。
Carter Proの特徴
瞬時の手動操作
Carter Proは、自律走行中でも作業員が「棚の柱をつかむ」ことで、瞬時に手動操作へ切り替えられます。この直感的な操作性により、作業員はロボットの動きを細かく調整できるようになります。
既存機器との共存
倉庫内ではフォークリフトなどの既存の機器とも共存が求められます。Carter Proは、フォークリフトが通る際に自動でルートを変更したり、作業員がロボットの位置を調整したりすることが可能です。

まとめ
Carter Proは、自律走行と手動操作をシームレスに切り替えられることで、倉庫作業における柔軟性と効率を向上させます。高精度なvisual SLAMによるローカライゼーション、作業員の直感的な操作性、既存機器との共存など、多様な現場ニーズに対応可能です。
このように、Carter Proは人とロボットが相互にイニシアチブを持ち、協力しながら作業を進める関係を実現しており、理想的な協働ロボットの姿を体現しています。
iCOM技研の取り組み
iCOM技研でも人とロボットが協働することで効率化を図る、協働ロボットシステムの開発に取り組んでいます。溶接、研磨、パレタイザーなど幅広く製造業の課題解決を行います。