協働ロボットによる自動化・省人化が進む中、ロボットに取り付ける「電動グリッパー」の価格と性能は導入成否を左右する要素となっています。
そんな中、注目を集めているのが、中国・Huiling Tech社が展開するHITBOT(ヒットボット)ブランドです。
HITBOTは、卓上型ロボットアームと電動グリッパーに特化したメーカーで、特にZ-EFGシリーズは“コントローラ内蔵型”というユニークな設計で知られ、低価格ながら実用十分な性能とロボット連携性を兼ね備えています。
本記事では、HITBOTの協働ロボット用電動グリッパー全モデルを紹介し、導入のポイントを解説します。
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製品ラインナップ一覧|HITBOTの電動グリッパー
HITBOTの主力グリッパーは、すべて「EFGシリーズ」に統一されており、Z-EFGという名称で展開されています。
このシリーズは、ストロークの異なる数種類のモデルがあり、すべてコントローラ一体型・RS485通信対応という共通設計が特長です。
製品別スペックと特徴

製品名 | 把持力 | ストローク | 重量 | 繰返し精度 | 特長 |
---|---|---|---|---|---|
Z-EFG-20 | ~80N | 20mm | 1.5kg | ±0.03mm | 超小型・精密作業向け、UR向け専用モデルあり |
Z-EFG-C65 | 60~300N | 65mm | 約1.3kg | ±0.03mm | 標準モデル、高速開閉・広範囲な把持力対応 |
Z-EFG-C80 | 最大300N | 80mm | 約1.5kg | ±0.03mm | 大きなワーク対応モデル |
主な特徴と強み
- 本体にコントローラ内蔵(外部ドライバ不要)
- RS485(Modbus)通信に対応
- デジタルI/O制御にも対応(簡易モード)
- URCap(UR向けプラグイン)あり(Z-EFG-C20、C65など)
- 開閉時間:約0.5秒/繰返し精度:±0.02~0.03mm
対応ロボット・接続性
製品名 | UR対応 | 通信方式 | プラグイン対応 |
---|---|---|---|
Z-EFG-C20 | ◎ | RS485(Modbus)、I/O | URCap 対応 |
Z-EFG-C65 | ◎ | RS485(Modbus)、I/O | URCap 対応 |
Z-EFG-C80 | ○ | RS485のみ(URCapなし) | 要カスタム設定 |
また、HITBOT製の卓上型6軸ロボットアームとの連携も良好で、自社ブランドでのワンストップ自動化も実現可能です。
日本国内での導入事例(一部抜粋)
- 簡易パレタイジング用途:UR×Z-EFG-C65で小型箱を自動積載
- 検品ラインでの軽量把持:C20モデルにより製品を傷つけずピックアップ
- 教育用途・研究室:省スペース・シンプル構造で機械系研究に導入
導入時の選定ポイント
① 小型ワーク中心ならC20またはC65
省スペースや精密制御が必要な工程には、Z-EFG-C20やC65が最適です。
URCap対応で立ち上げもスムーズです。
② ワークに応じた把持力を選定
柔らかい食品なら60N前後、金属や樹脂部品なら300N近くの把持力が必要です。C65〜C80が有効です。
③ 自動化予算が限られる場合の強い味方
高額になりがちな電動グリッパーの中で、圧倒的な価格メリットがHITBOTの最大の魅力です。
④ 通信方式と設定方法を確認
基本はRS485(Modbus)ですが、URで使用する場合はURCap対応モデルの有無を事前確認しましょう。
⑤ サポート体制を見極める
専任代理店はまだ少ないため、技術サポートが必要な場合はSIerや販売パートナー経由の導入が安心です。
iCOM技研による導入サポート|導入の「壁」を取り除く
協働ロボットの導入に不安がある方でも、iCOM技研による以下のサポート体制で安心です。
- 使用目的に合ったモデル選定のコンサルティング
- 導入前の実機デモ・テストで効果を可視化
- ロボット操作教育、安全指導まで含めた現場立ち上げ支援
- ロボットシステム全体の提案(ハンドツール選定)
弊社では、FAIRINOをはじめとする中国メーカー製のロボットから国内メーカーを取り扱っております。また、最適なロボット選定からシステム開発・立ち上げまで一貫してご支援可能です。パレタイジングに関するお問い合わせ・相談お待ちしております。
「自社にも自動化を」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。