【徹底解説】パレットの規格・種類と標準化 ~物流自動化時代に重要な理由とは~

【徹底解説】パレットの規格・種類と標準化 ~物流自動化時代に重要な理由とは~

お役立ち情報 2026.05.13

近年の物流業界や製造業における人手不足や物流コスト上昇への対応を背景に、物流設備の自動化・標準化が急速に進んでいる中で、パレットの規格が改めて重要視されています。

パレットは単なる荷物を載せる台ではなく、物流の現場では、工程をつなぐインフラの一部として機能しています。

特に、自動倉庫に代表されるような物流自動化設備が近年では普及し、「規格に合っていること」が設備安定稼働の前提条件になりつつあります。

そのため、パレットの規格を理解することは、物流改善や自動化設備導入を進めるうえで非常に重要です。

今回の記事ではパレットの中でもメジャーな平パレットに焦点を絞って説明していきます。

パレットの規格

物流全体の流れを効率化するため、パレットにも、「JIS Z 0601」JIS規格を用いたサイズ、構造、耐荷重、差込方向などを標準化した基準となる規格が存在します。

「パレット規格においては、幅(W)・奥行(D)のみならず高さ(H)を統一することが重要。」

「かつ、両面/片面、2方差/4方差等の仕様も、他企業間での一貫利用の観点で統一することが望ましい。」

引用:国土交通省 「パレット標準化の現状と課題」(2021年)

パレットに標準化された規格が必要な理由

パレット規格は、物流効率向上や互換性確保のために重要です。特に近年では、物流自動化設備との連携において、規格統一の重要性が高まっています。また、物流標準化や国際物流対応を進めるうえでも欠かせない要素となっています。

物流効率の向上

物流の現場では、保管、搬送、積載、出荷が連続して行われます。もしパレットサイズが混在すると、

  • 倉庫内で無駄な空間が発生する
  • トラック積載効率が下がる
  • コンベア幅が合わない

など、物流効率が大きく低下します。そのため、一定サイズへ標準化することで、積載率、保管効率の向上、輸送コストの削減を実現しています。

自動倉庫・物流自動化設備との互換性を確保するため

自動倉庫などの自動化設備は、一定サイズのパレットを前提として設計されているため、規格が違うパレットが混在すると、搬送エラー、荷崩れ、詰まり、センサー誤検知、ロボット干渉などが発生しやすくなり、自動化設備設備の安定稼働を妨げる要因となります。

フォークリフト・搬送機器との互換性を確保するため

パレットは、フォークリフト、ハンドリフト、コンベア、無人搬送車など、多くの搬送設備と組み合わせて使用されるため、差込方向やサイズが統一されていないと、

  • 持ち上げられない
  • 搬送できない
  • 安定保持できない

といった問題が発生します。そのため、二方差し/四方差し、耐荷重、外形寸法なども含めて規格化されています。

国際物流に対応するため

世界的に見て、主力となるパレットのサイズは地域ごとに異なっているのが現状です。

地域規格サイズ(L×W×H)
日本1100×1100×144mm
欧州1200×800×144mm
豪州1165×1165×150mm

規格が統一されていることで、積載効率、海外の設備との互換性、国際輸送効率を確保できます。

物流の標準化を進めるため

物流は複数企業・複数拠点が連携して成立しているため、その中の一つでも特殊なサイズを導入すると、倉庫・運送会社・自動化設備・海外物流との連携が難しくなります。また、規格を統一することで、パレットの稼働率向上や、保管・輸送・補修整備などの資源最適化にもつながります。さらに、パレットによる効果やコストを社会全体で分担しやすくなるため、パレット規格は物流全体を支える共通インフラとも言えます。

では、パレットの種類としてどのようなものがあるでしょうか。

パレット規格の種類

日本で使用されているパレットは用途や物流方式によって様々な種類があります。

サイズ別に見るパレットの種類(国内)

業界別で見た際の標準的なパレットの規格は以下の通りです。

業界主なパレット寸法特徴・用途
酒類・飲料業界1100×900mmビールケース6箱積載に最適
食品・日用品業界1100×1100mm国内流通量が最も多い標準サイズ
医薬品業界1100×1100mmGMP対応のため樹脂パレット化が進行
冷凍食品業界1200×1000mm冷凍・冷蔵環境向け、PE材使用
化学業界1220×1220mmドラム缶4本積載向け
農業業界1500×1500mm軽トラック積載に適した大型サイズ

サイズ別に見るパレットの種類(海外)

以下が国・地域別のパレットの規格となります。

国・地域主なパレットサイズ主なルールメーカー・標準化主体特徴
欧州1200×800mm1200×1000mmEPAL(欧州パレット協会)UIC(国際鉄道連合系)EPAL認証による等価等枚交換文化が普及
米国1219×1016mm(48×40inch)GMA(食品製造業協会)CHEP等レンタル会社小売主導で48×40インチ規格が普及
豪州1165×1165mmCHEPLOSCAMCHEPサイズ中心のレンタル・プーリング文化
中国1200×1000mm1200×800mm中国物流標準化技術委員会国家主導で標準化推進、1200×1000mmが主流
韓国1100×1100mm韓国パレットプール政府機関T-11(1100×1100mm)規格を中心に普及

規格の選定方法

パレットの規格は、単純に「よく使われているサイズ」を選ぶのではなく、「何を載せるか」を総合的に考慮した上で、荷物の種類に合わせた強度、荷物のサイズや業界用途に応じた寸法、保管方法によって異なる強度、環境に応じた形状、素材選定がカギとなります。

自動倉庫やパレタイザーとの適合性を考慮し、設備に合うパレットを選ぶことが近年では重要といえるでしょう。

パレット作業の自動化

パレット作業を自動化していく中で物流現場で必ず発生する積み替え工程。身体的負荷の大きい作業のため、業界として昨今自動化が進んでいます。ここからは、積み替え自動化設備であるパレタイザー/デパレタイザーとパレット規格の関係について解説します。

パレタイザーとは

パレタイザー(サラダコスモ事例)

段ボール箱や袋物などの製品を自動でパレットへ積み付ける物流自動化設備です。重労働である積み付け作業を自動化し、人手不足や作業負荷の課題を解決します。

デパレタイザーとは

パレットに積載された段ボールや袋物などを、自動で取り出して搬送ラインへ供給する物流自動化設備です。荷下ろし作業の人手不足や重量物作業の課題を解決します。

パレタイザーとデパレタイザーの比較図

これら二つがパレットの規格とどう関係しているのでしょうか。

パレタイザー/デパレタイザーとパレットの規格の関係

一般的なパレタイザーやデパレタイザーは、パレットサイズや寸法精度を前提として動作するため、パレット規格と密接に関係しています。パレット規格が統一されていないと、荷崩れ、搬送エラー、センサー誤検知、ロボット干渉などが発生しやすくなります。特に自動倉庫やコンベアと連携する場合は、数mm単位の寸法差でもトラブル原因になるため、近年ではJIS規格パレットや樹脂パレットなど、寸法精度に優れたパレットが多く採用されています。つまり、パレット規格は、パレタイザー・デパレタイザーを安定稼働させるための重要な要素となっています。

iCOM技研のパレタイザーはパレットの種類が多い場合も対応可能です。物流の自動化設備をご検討の際は、ぜひiCOM技研にご相談ください。

まとめ

パレットは、単なる荷物の運搬台ではなく、物流全体を支える基盤として重要な役割を担っています。特に近年では、物流自動化設備が普及したことで、「どのようなパレットを使用するか」が設備全体の安定性や生産性に大きく影響するようになっています。

また、パレットには業界ごとに適したサイズや形状、材質が存在しており、荷物の種類、保管・搬送方法、使用環境に応じて適切に選定する必要があります。もし規格が統一されていない場合、効率が低下し、物流全体へ影響を及ぼす可能性があります。

そのため現在では、物流効率向上だけでなく、自動化設備との互換性や企業間連携を考慮した「標準化」がますます重要視されています。

今後、物流DXや自動化がさらに進む中で、パレット規格は物流インフラとして、これまで以上に重要な存在になっていくでしょう。

パレタイズ自動化事例:サラダコスモ養老工場様

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