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ロボットハンドを徹底解説!

ロボットハンドを徹底解説!

2024.09.26

今回の記事では、ロボットハンドの概要や種類、性能を決定する要素、選定のポイントを解説します。

iCOM技研では、自社の製品に合った協働ロボットシステムの提案を行っております。

協働ロボット・ハンドの選定で何かご不明点がありましたらお問い合わせください。

ロボットハンドとは?

ロボットアームの先端に取り付けられて、人間の手のような役割を果たす部品です。物をつかんだり、持ち上げたり、組み立てたりといった多様な操作を担っています。

ロボットハンドの多くは把持機能を持ち、高精度な動作が求められます。特に、人間の手では難しい繊細な作業や、危険な作業環境下での操作もロボットハンドが代替できるようになっています。

基本的な機能

ロボットハンドはつかむ、回すなどのハンドリング操作を得意とし、動作はプログラムで制御されています。またロボットハンドによって指の本数やジョイント数の設計が異なり、取り扱う製品(ワーク)や作業内容に応じています。

作業に応じて異なるロボットハンドに付け替えることも可能です。

近年の技術進歩により、AIやセンサー技術を搭載したロボットハンドが登場し、より柔軟で高度な作業が可能となっています。これにより、さらに広範な業界での導入が進んでいます。

ロボットハンドの種類と特徴

ロボットハンドには、さまざまな種類があり、代表的なものとしてグリッパーや吸着ハンドがあります。グリッパーは物をしっかりつかむことができ、形状が不規則な物体を扱う場面に適しています。吸着ハンドは、壊れやすい製品や軽量物を持ち上げるのに適しており、主に食品工場や精密機器の製造ラインで利用されています。

用途や作業環境に応じて、最適なロボットハンドを選ぶことが重要です。適切なロボットハンドを選定することで、作業効率を大きく向上させることができます。

把持型ロボットハンド(グリッパー)

把持型ロボットハンド

把持型ロボットハンドは、複数の指を持ち人間の手のような形状をしています。。一般的に2~4本の指を持ち、多くの指を持つ把持型ロボットハンドは、多指ハンドとも呼ばれています。

比較的軽いものや小さいもの、狭所作業は2本指タイプ、複雑な形状のもの、安定感が必要な場合は3~4本の多指タイプが選ばれます。多指タイプは、つかんだワークを安定して正確に掴むことも可能です。

吸着型ロボットハンド

吸着ロボットハンド

吸着型ロボットハンドとは、先端部分にワークを吸着させるロボットハンドです。把持型のようにワークをつかむ際に指を動かす必要がないため、ワークをつかんだり離したりする速度が速いという特徴があります。ただし使用回数が増えると吸着力が低下してしまうことがあり、把持型よりもメンテナンスの頻度が高くなる可能性があります。

ソフトロボットハンド

ソフトロボットハンド

不定形のもの、傷つきやすい物などを優しくつかむことができるロボットハンドです。把持型や吸着型と比べ、器用さや柔軟性に優れています。形状の複雑なワークなど汎用的につかむことができます。

ロボットハンドの選定ポイント

ハンドを選定するポイントは主に基本性能とロボットハンドの質が挙げられます。

ロボットハンドの選択のポイントについての図

基本性能

①把持力・吸着力

ワークに合った吸着力を持つロボットハンドが重要です。

例えば、重量の大きいワークを持ち上げる際は、アームの可搬重量はもちろん吸着ハンドの可搬重量もクリアしていることを確認しなければなりません。

特に、共通のハンドで複数のワークを把持する場合には注意しなければなりません。

②汎用性

複数のワークに対して用いる場合には、ロボットハンドの汎用性が重要となります。汎用性の高いロボットハンドを選ぶことでワークごとにハンドを付け替える必要がなくなり、より効率の良い自動化を実現できます。

③材質の適合性

食品や医薬品でロボットハンドを用いる場合には、ハンドの材質にも注意が必要です。ハンドの材質により品質に大きな差が出る場合があります。

ロボットハンドの質

①制御精度

ロボットハンドの指の位置、把持力、吸着力などを細かく調整できるかどうかを確認しましょう。

ワークの形が様々である場合には、ロボットの精密性、再現性の高いロボットハンドを選択する必要があります。

②把持力と繊細さ

ワークによって、把持できない、ワークを傷つけてしまう、壊してしまうといったことが起きるリスクがあります。そうならないためにも、重量のあるワークにはしっかりとした把持力があるか。デリケートなワークには、繊細な把持ができるハンドを選択する必要があります。

③把持速度

ラインの速度より遅い把持速度のハンドを用いるとライン全体の生産力が落ちてしまう可能性があります。生産ラインに応じた把持速度を発揮できるハンドを選ぶ必要があります。

④メンテナンス要件

例えば吸着ハンドは、パッドの摩耗やフィルターの目詰まりが起こる場合があります。頻繁に交換が必要となるハンドはその分コストもかかります。耐久性のあるパッドを選択することをお勧めします。

主要ロボットハンドメーカーの紹介

世界中でさまざまなロボットハンドメーカーが存在し、革新的な製品を提供しています。各メーカーの強みを理解し、最適なロボットハンドを選ぶことが、成功の鍵となります。

OnRobot Japan

OnRbotのロボットハンド
出展:https://onrobot.com/ja/%E8%A3%BD%E5%93%81%E3%81%A8%E3%82%BD%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

OnRobot社は、協働ロボット用ハンドを提供しており、小規模な工場から幅広く利用されています。

また、効率化システムや、ロボットアームやハンドのパフォーマンス分析など、ロボットアームやハンドのシステム周りのソリューションも展開しています。

Robotiq

Robotiqのロボットハンド
出典:https://robotiq.com/ja/products/vacuum-grippers

Robotiq社は、協働ロボットのツールやソリューションを展開するグローバル企業です。簡単な操作性を追求した製品を開発し、ロボット導入のハードルを下げています。

ブリヂストン

ブリヂストンのロボットハンド
出典:https://www.bridgestone.co.jp/products/softrobotics/technology/

ブリヂストン社は、主にタイヤの製造で知られています。タイヤ製造で培ったゴムの技術を活かし、「ソフトロボティクス事業」を展開しています。ゴムでできた人工筋肉である「ラバーアクチュエーター」製の指を持つロボットハンド「TETOTE」を提供しています。

最新のロボットハンド技術と今後の展望

ロボットハンドの技術は日々進化しており、AIを活用した自動制御や、視覚センサーを用いた物体認識など、非常に高度な作業が可能になっています。特に、柔軟な素材を用いたロボットハンドは、従来のハードなパーツでは難しかった複雑な形状の物体の取り扱いが可能で、食品や医療分野でも利用が進んでいます。

今後は、AIによる自己学習機能を備えたロボットハンドが登場し、リアルタイムで作業内容を最適化することが期待されています。また、より人間に近い動きを模倣できるロボットハンドが登場することで、新たな産業での活用も進んでいくでしょう。

iCOM技研の強み

iCOM技研のロゴ

iCOM技研は、協働ロボット専門のSier企業です。お客様のワークに合わせたシステムを選定・提案を行っています。また、協働ロボットを用いた特別教育・ロボット教育を行っています。

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弊社では、無料ロボットハンド選定テストを実施しています。また、デモ依頼・お問い合わせは、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。

下記よりお気軽にご依頼ください。日時については弊社担当者からご連絡の上、調整いたします。

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