近年、様々な産業での自動化に貢献している協働ロボット。そんな協働ロボットが乾式壁の塗装前仕上げの自動化を実現しました。また、つなぎ目の検知・塗布と平滑化・仕上げまで1台で自動化を完結させることができます。
今回は、Otherslabが取り組んでいる乾式壁の塗装仕上げの自動化の事例について日経Roboticsの記事を紹介していきます。
乾式壁とは?
乾式壁は、主に石膏ボードなどで構成される壁のことを指します。従来は、モルタルや漆喰といった工法で外壁などを施工してきました。乾式工法は施工が容易で、工事が迅速に進むため、最近では多くの建物で採用されています。
乾式壁
湿式壁
乾式壁の施工での課題
「乾式壁の施工において何が課題となっているのか?」
それは、作業員不足と建設の遅れが挙げられます。人材不足は建築現場やそれ以外の現場でも起きている課題です。乾式壁の仕上げ作業は、何段階もの工程があり作業を遅らせる原因であった。
乾式壁の塗装自動化技術
ロボットにあらかじめ壁面の図面を取り込んでおく必要はなく、その場で壁面をスキャンし作業を開始する。作業員は、塗布材の厚みやヤスリの適用レベルを設定を入力する。
ロボット塗装技術の概要
最近の技術革新により、ロボット塗装技術が進化しています。特に、乾式壁の塗装においては、以下の3つのプロセスが自動化されています。
- 継ぎ目の検知
ロボットは、乾式壁の表面における継ぎ目(接合部)を高精度に検知します。これにより、塗装が必要な箇所を特定し、効率的な作業が可能になります。 - 塗布
検知された継ぎ目に対して、ロボットが自動で塗料を塗布します。この工程では、塗料の均一な分配が求められるため、ロボットが持つ精密な制御技術が活かされます。 - 平滑化
塗布後、ロボットは表面を平滑に仕上げる作業も行います。これにより、仕上がりの品質が向上し、手作業によるムラなく美しい仕上がりが実現します。
自動化の利点
- 効率の向上
従来は、人がつなぎ目に塗料を塗布していた。自動化により、作業時間が大幅に短縮され、人手不足の解消にも寄与します。 - 品質の安定
ロボットによる均一な塗布と平滑化により、仕上がりの品質が安定します。 - 安全性の向上
危険な作業をロボットが担うことで、作業者の安全が確保されます。
まとめ
乾式壁の塗装自動化は、建設業界における革新の一端を担っています。ロボット塗装技術は、効率性、品質、安全性を向上させるだけでなく、人手不足の解消にも寄与しています。今後、より多くの現場でこの技術が採用され、さらなる進化を遂げていくことが期待されます。
参考文献
iCOM技研の取り組み
弊社は、教示作業を無くすための取り組みとしてAIの開発を行っています。乾式壁の塗装前仕上げなどの新たな産業への自動化に積極的に取り組んでいきます。
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