前回のに引き続き、URCapsの開発Part.2として楕円パターンの生成について紹介していきたいと思います。この目的は、PolyScope でカスタムプログラムノードを定義し、ユーザーが楕円形のモーションパスを作成できるようにすることです。この技術は、表面仕上げ、溶接、検査など、正確で非線形の動きを要求する作業に特に重要です。
今回は、Ellipse Swingのサンプルコードを動かし、楕円パターンをコントロールできる状態を目指します。

前回の続き
Part.1 URCaps開発環境のセットアップやチュートリアルについてはこちらをご覧ください。
サンプルコードの実行手順

①GitHubよりサンプルコードをエディタにクローンする
②Dokkerを立ち上げ、フォルダを実行
③シミュレータにコードを実装
※詳細はこちら
ティーチペンダント(polyscop)画面詳細

Ellipse をインストールして polyscop を再起動すると、プログラムの URCaps 一覧にEllipseが表示されます。一覧からEllipseを選択すると、Ellipseのノードがプログラムツリーに表示されます。
“Set center point”ボタンを押し、楕円の中心座標を設定します。

“move here”ボタンを押し、楕円のサイズ(座標設定)を定義します。
楕円の中心点やサイズを定義することにより、Ellipse ノードは指定された中心を基に楕円形状のウェイポイントを自動計算し、生成します。これらのウェイポイントは、ロボットが楕円パスを追跡するために順次移動する特定の位置を指します。

プログラムの実行時に、ロボットは定められたウェイポイントを順に移動し、楕円パターンに沿って継続的に進行します。
一部コードの概要解説
- UserInteraction:ユーザの入力とインタラクションを追加
- RobotPositionCallback2 および RobotMovementCallback:ロボットの位置と動きのフィードバックを提供。
- RobotMovement:具体的なロボットの動きを実行。
- WaypointNodeConfig, MovePMoveNodeConfig, MoveNodeConfigBuilders:MovePの動きの設定とウェイポイントの構成。
- MovePConfigBuilder:特定の動き(MoveP)のパラメータを構築。
- PoseFactory と Pose:特定の位置や姿勢を生成。
- SimpleValueFactory と JointPositions:ジョイントの位置や単純な値を生成。
まとめ
この楕円パターン生成は、さまざまな作業の基礎となる重要な動作になります。広がり続ける協働ロボットの活躍に伴い、これからもURCapsについては新していく予定です。引き続きよろしくお願いいたします。
URCaps開発手順Part.3公開しました。ツールバーを設定する方法について解説しています。
iCOM技研の取り組み
iCOM技研はSIer事業を展開しており、協働ロボットシステムの導入を行っています。弊社は、協働ロボットの販売からソフトウェア開発、ロボットスクールまで行っています。2024年からAI開発にも取り組み始めました。
デモ依頼はこちら
自社の製品に合わせたデモの実施も行っております。
デモ依頼・お問い合わせお客様は、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。