パレットの積み方の種類とは

パレットの積み方の種類とは

パレタイザー 2025.02.06

物流業界において、パレットに荷物を積み付ける作業は欠かせないものとなっています。その際、荷物の大きさや特徴によって積み付け方がそれぞれ異なります。

本記事ではパレットパターンの種類一覧だけでなく、それぞれの特徴やパレタイズのコツについても解説します。

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パレットパターンとは?

商品段ボールなどに商品の積み方が書いてある図を見かけることがあると思います。あの図の様にパレットに段ボールなどの荷物を並べる並べ方を物流用語でパレットパターンと言います。パレットパターンは、きれいに安定して積む方法を示しています。

しかし、すべての段ボールにパレットパターンが掛かれているわけではありません。実際、物流においてバラバラな形状の荷物をパレットに積み付けなくてはならないことが多々あります。

そんなときも、これから紹介する様々な形のパレットパターンを知っていれば、積み方を組み合わせることで荷崩れをしにくいパレタイズが可能です。

荷崩れの原因と上手く積み付けるコツ

荷崩れの原因

荷崩れの原因は主に縦からと横から掛かる力によって起こります。

フォークリフトでの移動や、トラックで運搬する際に必ず強い横向きの力が発生します。

また、横の力に強い積み付けができていたとしても、一番下に積まれている段ボールがつぶれてしまうと全体のバランスが崩れ崩壊してしまいます。

荷崩れ対策は棒積みとオーバーハングに気をつける

荷崩れの対策としては、棒積みとオーバーハングを避けることで横の力と縦の力で崩れないようにします。

棒積みのイメージ画像

図のように縦方向に積み上げたものが棒積みです。棒積みは、他の荷物と重なり合っていないため横に揺れるとすぐに棒の部分が個別に倒れてしまいます。

オーバーハングのイメージ画像

オーバーハングとは、荷物同士がきれいに重なっていなかったり、パレットからはみ出ていることを指します。はみ出した部分の重力や、上に載っている荷物の圧力によって、全体のバランスが崩れて荷崩れの原因となります。

パレットの積み方の種類

ブロック積み

ブロック積みとは荷物を同じ方向に並べて積み上げる積み方です。平積みとも呼ばれます。

ブロック積みのイメージ画像

単純な積み方で早く積むことができ、パレットから取り出す際にも縦にまとめて荷物を取り出すことができ、生産性が上がるのがメリットです。同じ形の段ボールであれば比較的強度が強い角の部分に重みが集中し、重みにも強いというメリットもあります。しかし、棒積みになってしまうために横向きの力に弱く、少しの振動でも荷崩れしてしまう可能性があるのがデメリットです。

対処法として、ストレッチフィルムやラッシングベルトで固定すると荷崩れを防ぐことができます。

交互列積み(インターロック積み)

ブロック積みに似ていますが、ブロック積みを一段ずつ90度向きを変えて積むのが交互列積みです。インターロック積みともいわれています。

交互列積みのイメージ画像

簡単に積むことができ、横向きの力に比較的強く、荷崩れしにくいのがメリットです。互い違いにしたときに荷物の大きさによって縦、横の長さが合わないと使えないため、1段に並べたときの全体の形が正方形になるような限られた荷物でしか使えないというデメリットもあります。

また、段ボールが正方形に近いとブロック積みと変わらずブロック積みと変わらず横揺れに弱くなります。

ピンホール積み(風車形積み付け)

ピンホール積みとは荷物を風車の形のように縦横に組み合わせた積み方です。風車型積み付けとも呼ばれています。

ピンホール積みのイメージ画像

長方形の段ボールを正方形に積む際に用いられるパレットパターンです。1段ずつ向きを反転させることで横向きの力にも安定させることができます。

ピンホール積みのメリットとしては中央に空気の通り道ができることから、冷蔵倉庫や低温輸送などで荷物を一定温度に保ちたい場合などにも使われます。しかし、中央部に空間を作るためパレット上の積載率が下がってしまうというのがデメリットです。

ダブルピンホール積み

ダブルピンホール積みは、ピンホール積みの発展型で、中央の隙間部分を2つにした積み方です。通常のピンホール積みのひとつの荷物を起点にもう一つピンホール積みをして残った角の部分に荷物を置きます。これを左右反転させて積んでいきます。

ダブルピンホール積みのイメージ画像

積み方が複雑なため手作業で行う場合かなり生産性が落ちるでしょう。左右に反転させるため穴の部分は重なりません。生産力は落ちますが、パレットの積載効率を上げなければならない場合には試してみてもいいかもしれません。

レンガ積み

レンガ積みとは1つの段で縦横方向に向きを変えて積む方法です。棒積みのようにならないよう、各段で180度ずつ向きを変えて積み上げます。

レンガ積みのイメージ画像

多少の振動に強く、すべての荷物が外側から見えるため、検品がしやすいという点がメリットです。

スプリット積み

スプリット積みとは、レンガ積みの応用形で、レンガ積みの特徴である横向きの部分に隙間(スプリット)ができる積み方です。荷物の形状により隙間ができる際にあえて隙間を作り積み付けを行います。

スプリット積みのイメージ画像

窓積み

窓積みは、レンガ積みの横向きの部分を2列に増やした積み方です。各段で180度向きを変えて互い違いに重ねていきます。

窓積みのイメージ画像

正方形のパレットの場合、窓積みが可能なサイズであればピンホール積みで1段あたり1つ多く荷物を積むことができ、外側からの検品も可能である点がメリットです。。

種類が異なる荷物を積むときのコツ

ラップ巻き

基本的に様々な形状の荷物をパレットに積む際には最後にラップ巻きをして崩れないようにします。しかし、ラップ巻きをしてもラップの内部で崩れてしまっては本末転倒です。

基本は重いものを下に積む

そこでバラバラの荷物を混載する場合、重いもの、硬いものを下から順に積んでいくのが基本です。軽いもの、柔らかいものの上に重いものを積んだときにつぶれ、そこからバランスを崩して全体が崩れてしまいます。

積み付け作業の効率化で生産性UPを目指そう

高く積んで一回当たりの物流コストを下げる

物流の2024年問題

2024年の法改正により、物流業界における残業時間の上限が960時間までとなりました。さらに、人材不足も問題となっています。

10tトラックの場合、荷物を積める高さは2.6mあります。

パレットに積み付けをなるべく高く行うと物流問題の解決にもつながる

人では積める高さに限界が、、、

人が積み付け作業を行う場合積み付けられる高さは重さにもよりますが肩の高さまでが推奨されています。限界まで高く積み上げたとしても170cmが限界でしょう。

協働ロボットなら?

協働ロボットを使い積み付けを自動化される方が多数いますが、2mまでしか積めません。

長時間の積み付け大歓迎!

人が20kgの荷物を積み付ける際、何時間作業を続けられますか?
協働ロボットは、高い積み付け品質を実現し一定した積み付けを長時間行えます。

iCOM技研のパレタイザーは?

iCOM技研のパレタイザーの特徴

他の協働ロボットより高く積み付けられる

他のロボットでは、1900mmまでの積み付けなのに対し、iCOM技研では、積み付け高さ2200mmのロボットを標準パッケージで用意しております。

簡単な設定変更

iCOM技研では、作業者が簡単に積み付け設定などの各種設定の変更が行えるソフトウェアを提供しております。

そのほか、様々なメーカーの協働ロボット、ハンドをラインナップしております。下記のお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください

合わせて読みたい

iCOM技研が提供するパレタイザーは、ワークを2つ持ち一つだけ置くなど、細かな設定まで簡単に行えます。

くわしくは、こちらのブログページで紹介しております。

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