研磨ユニットの紹介「プッシュコープ(PushCorp)編」

研磨ユニットの紹介「プッシュコープ(PushCorp)編」

研磨 2024.06.13

近年、製造現場における省人化は急務の課題となっています。特に、研削・研磨業界では、人手不足や熟練工の高齢化が大きな問題となっており、その解決策として注目されているのがプッシュコープの自動倣いユニットです。

今回は、プッシュコープのロボット研磨用自動倣いユニットの概要から製品説明までを詳しくご紹介します。

はじめに

プッシュコープ社の会社概要

プッシュコープ社(Push Corp)は、産業用ロボットシステムや研磨工程の自動化用ツールの開発・提供に特化した企業です。

設立: 1993年

所在地: アメリカ合衆国、テキサス州ダラス

プッシュコープ社の事業紹介

PushCorpは、1993年以来、自動車業界と航空宇宙業界にロボット式表面仕上げエンドエフェクタを提供してきました。時間厳守の生産と繰り返し可能な表面仕上げの必要性を理解し、高品質で一貫性があり、使いやすいシステムを提供することに注力しています。これらの基本原則を維持しつつ、PushCorpはすべての主要製造業界にサービスを拡大し続けています。30年以上の実績を持つPushCorpは、信頼性の高い技術とサービスで業界をリードしています。

プッシュコープの特徴

プッシュコープの自動倣いユニットは、研削や研磨作業を自動化し、人間の感覚に頼らずに高精度な作業を実現するためのツールです。このユニットは、研削対象の表面に接触した際にセンサーからの入力をフィードバックし、一貫して一定の加圧力を維持することができます。

プッシュコープの自動倣いユニットは、2つの主要なコンプライアンス制御方式を提供しています。

引用:https://www.youtube.com/watch?v=nxtl58YA1Ew

パッシブコンプライアンス

設定したエアー圧力を維持し、研削対象へのアプローチの向きが一定の場合に使用されます。シンプルな構造で、安定した加圧力を提供します。そのため、平らな部品や高精度の力制御が不要なプロセスに最適です。

引用:https://www.youtube.com/watch?v=nxtl58YA1Ew

アクティブコンプライアンス

研削対象の表面に接触した際に、常時センサーからの入力をフィードバックし、向きによるツール荷重の変化を吸収して一貫性のある一定の加圧力を維持します。これにより、高精度な研削・研磨が可能です。自動的に任意の方向に一定の力を加えるため曲面のある部品に最適です。

プッシュコープのユニット仕様

プッシュコープのスライダーユニットは、研削対象に応じた最適なアプローチを可能にします。主な製品ラインナップとして、AFDシリーズのアクティブ及び、パッシブコンプライアンススライダーユニットがあります。

AFDスライダーユニット

プッシュコープのAFDスライダーユニットの画像
引用:https://pushcorp.com/productcat/robotic-force-compliance-devices/

PushCorpのアクティブコンプライアンスシリーズの一部。

  • 型式によって加圧の力が変わり、曲面・平面どの方向にも対応可能
  • 部品の形状が複雑または曲面であるロボットによる材料除去アプリケーションに適している
型式設定圧力 (N)分解能 (N)ストローク (mm)重量 (kg)
AFD3101-267±1.0207.7
AFD620Max 511±2.04017.7
AFD1240Max 956±4.03635.8

AFD310シリーズ: AFD310-1(垂直)とAFD310-2(水平)の2つの構成。

  • AFD310-1: ロボットのフェイスプレートに垂直に力を加える。
  • AFD310-2: ロボットのフェイスプレートに平行に力を加える。

AFD310-1(垂直)

AFD310-2(平行)

垂直に力を与えるAFD310-1の画像
引用:https://pushcorp.com/productcat/robotic-force-compliance-devices/
平衡に力を与えるAFD310-2の画像
引用:https://pushcorp.com/productcat/robotic-force-compliance-devices/

水冷スピンドルユニット

プッシュコープの水冷スピンドルユニットの画像
LEAD Technologies Inc. V1.01
  型式  回転数 (rpm)トルク (N・m)定格出力 (kW)重量 (kg)
STC0605-BT3060 – 6,0007.63.813.6
STC1503-BT3060 – 15,0003.52.212.7
STC0612-BT4060 – 6,00014.59.037.2

プッシュコープが可能な研磨工程

  • 溶接ビート研削
  • サンディング
  • バリ取り
  • 切断
  • 化粧仕上げ
  • 研磨
  • 切削

その他のユニット

定置式倣いベルトサンダー(SBSシリーズ)

型式サーボモータ容量 (kW)最大適用力 (N)倣いストローク (mm)コンタクトホイール径 (インチ)重量 (kg)
SBS814.284444014204
SBS9112.311123620272.2

溶接ビードシェーバー(SWS100 シリーズ)

  型式  サーボモータ容量 (kW)最大周速 (SFM)重量 (kg)
SWS100-A3.61365025
SWS100-B6.24244025

研磨の自動化が解決できること

プッシュコープのロボット研磨用自動倣いユニットは、人手不足や熟練工の高齢化に対応するための効果的なソリューションです。高精度な研削・研磨作業を自動化し、製造現場の効率を大幅に向上させます。多様な製品ラインナップと高度な制御方式により、さまざまなニーズに対応可能です。

研磨ユニットの競合他社について!

研磨ロボットについて知りたい!

基礎からわかる! 協働ロボットお役立ち
資料集

協働ロボット導入をお考えなら、まずはこちら。
初心者の方でも基礎からわかる3つの資料が手に入ります。

  • 導入事例・システム価格がわかる!協働ロボット導入事例BOOK
  • 知らないと損をする中小・中堅企業の工程自動化最前線
  • 協働ロボットの失敗しない比較ポイント12の秘訣
基礎からわかる!協働ロボットお役立ち資料集

お気軽にお問い合わせください