SakanaAIの概要
SakanaAIは、異なる特徴を持つ生成AIを組み合わせて、優れたAIを生み出します。複数の生成AIの良いところだけを抽出できるため、AIモデルを短期間で効率的に開発可能です。簡単に例えると、英語を日本語で処理するLLMと英語で数学を処理するLLMを組み合わせることで、日本語で数学を処理できるようになるといったものです。
SakanaAIってどんな会社?
GoogleのAI研究者が日本で設立したAI開発を主に行う会社です。
名前の由来として、「「小さな魚が群れを形成するような」小規模なAIを組み合わせて効率的で、高度なAIを追求する」というものです。
創業の背景と目的
日本で創業した理由は、AI研究を行う他社を追い、埋没するのではなく、異なることを行うという目的から東京を選択したそうです。
ほかにも、シリコンバレーの人材獲得競争の激化や、日本のポテンシャル、文化も理由の1つだそうです。
革新的なアプローチ
進化的モデルマージとは
先ほどの概要でも触れましたが、複数のLLMを組み合わせることで高性能なAIに進化させるというものです。
DiscoPOPとは
DiscoPOP(Discovered Preference Optimization)とは、AIを用いてAIの研究と発見のプロセスを自動化するという革新的なアイディアをもとに開発されたアルゴリズムです。
Sakana AIがオックスフォード大学やケンブリッジ大学と共同で開発した、「大規模言語向け大規模言語向け優先最適化アルゴリズムの発見」を発表しました。
このアルゴリズムを用いることで、人が手を加える必要が少なくなり、AIがより良いAIになるために自らを改良するといったことが可能になります。
メリット
スケーリング不要
モデルの規模を拡大せずに多機能化
のタスク向けにファインチューニング済みのモデルを融合させるので、モデルを新たに学習させる必要がありません。
柔軟なモデル開発
在来する複数のLLMを組み合わせるだけなので、短期間で効率的の利用することができます。
低コスト利用
巨大なロボット、サーバーを必要としないため、一般的な大規模データを取り扱う場合に比べ電力消費を減らすことができます。
製造業界での展望
現在の進化的モデルマージには、組み合わせるモデルの選択、個数やモデルの評価など、人手による試行錯誤が必要ですが、DiscoPOPを組み合わせ、試行錯誤をAIが代替することで、さらなる自動化を行うことができます。
製造業での専門技術やティーチングの課題を、学習データを生成しAIがそのデータをもとに試行錯誤するという、人がテキストベースで指示するだけで何でもできるという可能性は遠くないのかもしれません。
参考文献
iCOMの取り組み
弊社は、協働ロボットの販売からソフトウェア開発、ロボットスクールを行っています。2024年からAIを用いた協働ロボットシステムの開発にも取り組んでいます。
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