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製造業の物流が抱える問題点

製造業の物流が抱える問題点

お役立ち情報 2024.09.04

日本の製造業の物流は、少子高齢化による人手不足や「2024年問題」により、さまざまな問題を抱えています。それらの問題を解決するためには、製造業の物流の現状を正確に把握し、改革を行っていくことが重要です。本記事では、製造業の物流の現状と課題に触れながら、対策と改革事例を紹介していきます。

製造業の現状と課題

少子高齢化

製造業における物流の抱える問題はやはり、少子高齢化による人手不足です。さらに、専門技術の継承問題や、人手不足による労働環境の悪化など、少子高齢化に伴う課題は多く存在します。

総務省の「労務調査」では、2002年に6330万人だった全産業の就業者数は、2022年には6723万人と約393万人増加しています。

全産業の就業者数

しかし、製造業界に焦点を当てると、2002年に1202万人だった就業者数が、2022年には1044万人に減少していました。また、34歳以下の割合が7%減少しています。

製造業の就業者数

日本は今後、さらに少子高齢化が進みます。このままだと、製造業は人だけでは立ち行かなくなる未来は遠くありません。

2024年問題

製造業の物流の抱えるもう一つの課題は「2024年問題」です。2024年問題とは、法改正によって、トラック運転手の年間時間外労働の規制強化が行われ、ドライバー不足物流コストの増加が懸念される問題です。

この問題は単に「運送業界」「物流業界」だけの問題ではありません。全体的なコスト上昇により製造業界にも大きな影響を与えます。

対策

ロボットの活用

少子高齢化による人手不足、2024年問題に対する解決策として考えられるのはロボットの活用です。うまく活用することで、稼働時間や稼働効率を上げ、コスト面での問題を改善します。

ここでは、具体的な活用ロボットと効果を説明していきます。

協働ロボット

物流に可能性をもたらす協働ロボット

協働ロボットとは、従来の産業用ロボットと異なり、省スペースかつ優れた安全性を持っている、人と協力して作業することを目的に開発されたロボットのことです。

物流業界では主にピッキング・パレタイジングで活用でき、簡単にティーチングできるので、多品種少量生産にも対応できます。

期待できる効果として、作業者の負荷の軽減、製品毎に必要なシステム変更の簡易化などが挙げられます。

AGV・AMR

AGV(自動搬送車)は、工場や倉庫内での資材運搬を自動化します。これにより、人手による運搬作業を削減し、作業効率を向上させることができます。

AMR(自律移動ロボット)は、AGVとは異なりより高度な環境認識自己位置推定能力を持ち、動的な環境でも柔軟に対応できます。

データ活用とDXの推進

保管していた製品を搬送システムで自動化できたとしても、搬入するトラックと連携が取れないとロスにつながります。そこで、製品・トラックの位置や機械の稼働情報などのデータをうまく管理することで、ロスの無い物流システムが完成します。

また、それらの情報を集め、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進することで、システムの状況をリアルタイムで把握でき、設備や人材の体制を管理することができます。

事例紹介

事例①本田味噌本店(協働ロボットパレタイザー)

従業員の負担軽減、効率化を図るために協働ロボットを活用し、6人体制で作業を行っていた状態から、3人体制に省人化を図ることができました。

事例②ヤマハ発動機(AGVライン)

ヤマハ発動機は、オートバイの本体組み立てラインにAGVとAMRを導入しました。このシステムの導入により、従来では対応できなかった多品種少量生産が実現しました。AGV上で組み立て作業を行い、工数に合わせて柔軟に生産ラインを変更できる「バイパス方式」を採用しました。

バイパス方式では、AGVを用いて組み立てラインを柔軟に選択することが可能です。例えば、組み立て工数が少ないモデルは、工数が多いモデルの作業が終わるのを待たずに別ルートを通って次の工程に進むことができます。これにより、無駄な待ち時間を削減し、生産効率が大幅に向上しました。

事例③花王(物流倉庫の無人化)

花王の豊橋工場では、28台の無人搬送車(AGV)と3台のパレタイズ/デパレタイズロボットを活用し、製品の入庫から出庫までの完全自動化・無人化を実現しています。

具体的には、トラックアンローダーがトラックから商品を自動で受け取り、RFIDを用いて商品情報を識別し、立体自動倉庫に格納されます。出庫時には、翌日の出荷オーダーに基づいて商品を仕分け、AGVが自動で搬送します。

ほかにも、カメラで車両ナンバーを取得し、トラックの待ち時間を削減する取り組みや無人フォークリフトの運用を行っており、製造業の物流におけるDXとロボット技術をうまく活用しています。

まとめ

製造業における自動化が進まない要因として、システムの変化に対応できないことや業務の属人化、ロボットの導入コストが課題となっています。

私たちは、協働ロボットに関する経験と知識を基に、企業様それぞれのニーズに合わせた最適な自動化ソリューションを提供しております。システムの変化に柔軟に対応し、業務の属人化を解消し、導入コストを最小限に抑えるためのご提案をさせていただきます。

自動化の導入や既存のシステムの改善について、ご相談やお問い合わせがございましたら、以下の問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

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