高層ビルの窓拭きは、長年人間の作業員によって行われてきましたが、これには高いリスクとコストが伴います。特に、高所での作業は危険が伴い、作業効率も限られたものでした。
こうした課題を解決するために、Skyline Robotics社が開発した「Ozmo」という窓拭きロボットについて紹介します!
窓ふきロボットOzmoを開発
Skyline Robotics社
Skyline Roboticsは、2017年に2人のイスラエル人起業家によって設立されました。その後、2020年にCEOとCOOが参加し、組織の再編成が行われ、現在の体制となりました。プロトタイプ段階では小さなチームで活動していましたが、約1800万ドルの資金調達を行い、ニューヨークとロンドンで市場開拓を進めています。
Ozmo
Ozmoは多関節ロボットを用いて、ビルの窓を自動で清掃します。このロボットは、ゴンドラに乗って窓に取り付けられた大型ブラシで拭き上げるという、人間の清掃員の作業を模倣した動作を行います。
Skyline Roboticsは、既存のゴンドラシステムと同じ手法で、規制をクリアする方法を採用しました。2024年8月には、ニューヨーク市環境保護局や労働局から承認を受け、実際にマンハッタンでの稼働を開始しています
リアルタイム機能
Ozmoは、作業現場でのリアルタイムな判断能力が特徴です。ビジョンシステムにはカメラとLIDARが搭載され、窓枠の位置と方向を正確に把握します。透明なガラスを清掃する際には、ソナーがガラス面を検知し、フォーストルクセンサーが圧力を調整することで、適切な力加減で作業を進めます。これにより、事前にビル外観の図面を取り込んだり、スキャンする必要がなく、現場で即座に作業を開始することが可能です。
効率性とデータ収集
Ozmoは、人間の3倍の速さで窓を清掃できるとされています。さらに、夜間作業も可能であり、さらなる効率化が見込まれます。また、Ozmoのもう一つの大きな特徴はデータの収集です。作業の進行状況はダッシュボードでリアルタイムに監視でき、窓の状態をデータで把握することができるため、作業の精度と効率性がさらに向上します。
今後の展望
今後、Ozmoはさらに多くの市場で導入が進むと予想されています。ニューヨークやロンドンに加えて、日本やシンガポールなどの主要都市でも活躍する可能性があります。また、技術の進化により、より高効率で安全な作業が可能となり、ビルメンテナンスの自動化拡大が期待できます。
まとめ
年間400億ドルの収益業界にもかかわらず、高齢化と高層ビルの増加によってロボットによる自動化は必須になりつつあります。このような現状は現代社会にも多く見られます。協働ロボットによる自動化を取り組み、さらなる事業規模・効率の向上を目指していかなければなりません。
今回の事例からわかるように、人にとっては過酷な環境での業務は自動化による恩恵が大きく、他業界でもそのような業務に自動化の焦点があてられています。
参考文献
iCOM技研の取り組み
iCOM技研はSIer事業を展開しており、協働ロボットシステムの導入を行っています。弊社は、協働ロボットの販売からソフトウェア開発、ロボットスクールまで行っています。2024年からAI開発にも取り組み始めました。
ロボットハンドを徹底解説! – iCOM技研ブログ今回は、ロボットハンドについて徹底解説!ロボットハンドの種類と特徴、ロボットハンドメーカーについても紹介していますwww.icom-giken.com
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