目次[]
第五回関西物流展のキーワードは物流の2024年問題
物流の2024年問題により労働人口の減少・高齢化、労働環境の悪化など深刻な問題が注目される中、西日本・関西エリアにおける物流業界の専門展示会として立ち上がった「関西物流展」。5回目を迎える今年の開催はインテックス大阪で4月10~12日に行われ、25,300人と前年度の来場者数24,134を上回る来場者数であった。各社「運送の効率化に向けた自動化・省人化」に向けた新しい提案が多くみられた。
物流の2024年問題とは?
2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用されました。それにより、労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、「モノが運べなくなる」可能性が懸念されており、このことを「物流の2024年問題」と言われています。
物流の2024年問題に至った経緯
一部業界ではすでに年間時間外労働時間の上限規制が適用されており、労働時間の適正化が進み、労働環境の改善が図られました。しかし、物流業界ではドライバーの労働時間が多く、上限を超えることが珍しくありません。そのため、物流の2024年問題は特に運送業界にとって深刻な課題となっています。
2024年4月の法改正により年間時間外労働時間の上限が制限される法令が施工されました。物流業界の将来の発展に向けて、この問題に対する適切な対策が求められます。
物流の2024年問題による影響
トラックドライバーの収入減少
多くのトラックドライバーは、時間外労働によって収入を得ています。しかし、年間時間外労働時間の上限が設定されることで、時間外手当が減少し、収入が減少する可能性があります。
特に収入減少が著しい企業では、トラックドライバーの離職が相次ぎ、人手不足が深刻化してしまう可能性があります。これにより、運送量が減少し、さらなる収入減少が起こります。このような負のスパイラルが続くと、企業は倒産に至る場合もあります。
運送料金の上昇
運送料金の値上げは荷主にとって金銭負担の増加を意味します。そのため、荷主はほかの物流企業に依頼を移す可能性があります。競争が激化し、価格面での競争力が求められる中、運送料金の上昇は取引に影響を与え。そのため、作業の省人化、自動化は企業の競争力を高めるためには不可欠といえます。
ドライバー不足・運送料金の上昇による利益の減少
物流業界は、労働集約型産業であり、企業の売り上げは人の労働に大きく左右されます。ドライバー不足が深刻化し、運送量を減らさざるを得なくなる可能性が高まります。これにより、物流企業の売上が低迷すると予想されています。
物流の2024年問題への課題
これらの問題を解決するためには、トラック事業者の努力だけでは限界があります。
懸念される課題を解決し、社会経済活動に必要不可欠な物流を維持していくためには荷主企業や物流を利用する関係者も一体となって考え、取り組んでいくことが重要です。
物流の2024年問題解決に向けて
この問題は、ドライバーの時間外労働の制限によるものであり、運送を効率よく行う事が必要です。
物流の2024年問題解決に向け、荷物の積み下ろしや、積み荷の運搬の作業時間を短縮させるためには、協働ロボットなどを用いて効率化を図ることが必要不可欠です。
hacobuでも今後の予想がブログになっています。
第5回関西物流展2024年の傾向
今回の関西物流展は、自動化ブース足を運ぶ方が多く、トラック運転手の残業規制による「荷物を運べない危機」物流の2024年問題荷物の積み下ろしや運搬などの作業時間を短縮するためのマテハン設備に大きな関心が集まっていました。
第5回関西物流展でiCOM技研が取り組む物流の2024年問題
iCOM技研は、荷積み作業の省人化に貢献すべく、パレタイザーの展示を行いました。
iCOM技研も第5回関西物流展2024年に出展しています。今回は、UR20・AUBO-i5・FANUCの3台出展しました。また、実演しながら各ロボットの特徴と協働ロボットシステムの紹介をしています。