関西ロボットワールド2024

関西ロボットワールド2024

展示会レポート 2024.07.04

インテックス大阪で開催されている関西ロボットワールド2024。本展示会は2024年5月30日(木)~31日(金)[2日間]にわたって開催されました。今回は、関西ロボットワールドの出展社の傾向と内容について紹介していきます。

関西ロボットワールド2024ブース

関西ロボットワールド2024とは

関西ロボットワールド2024の概要

関西ロボットワールド2024は、関西ロボティクス協会が主催しています。この展示会は、産業用ロボットとサービスロボット、次世代モビリティーをテーマにしたロボット関連専門の展示会で、ロボット・モビリティー導入に意欲的な企業が多く来場します。今回は、ロボットメーカーの出展というよりも、ロボットに関わるAIやツール・システム関係の出展が多い傾向でした。
市場全体の方向性として、ロボットのティーチング・専門技能の省力化に取り組んでいました。人手不足や技術継承の難しさに対するソリューションの必要性の高まりがみられます。

関西ロボットワールド2024のテーマ

  1. 産業用ロボット:製造プロセスの自動化と効率化を目的とした最新技術
  2. サービスロボット:医療、介護、ホスピタリティなどの分野で活躍するロボット技術
  3. 次世代モビリティー:自動運転車やドローンなど、未来の移動手段を支える技術

関西ロボットワールド2024の特徴的な展示

JAXA(宇宙航空研究開発機構)

関西ロボットワールド2024のJAXAのブース

小型探査ロボットSORA-Q(タカラトミー、ソニー、同志社)
コントローラで遠隔操作でき、月面での走行が行いやすいように球状から展開しカメラとしっぽが飛び出ている形状に変形します。しっぽの用途としては転がり落ちることを防ぐためだそうです。
両方の車輪が同時に動くバタフライ走行と、別々に動くクロール走行があり、砂状の地面でのクロール走行によるスムーズな移動がとても印象的でした。
このロボットの使用用途としては、着陸機から球体で放出され、月面に着陸すると走行用に変形します。中継器(SLIM)と通信を行い、撮像することで相対位置を推定します。その後、中継器から遠ざかる形で移動し、随時撮像した画像データを送信するものです。

CG合成画像を用いた少量データ向けの物体検出(パナソニックアドバンスドテクノロジー)
災害現場や宇宙空間などの学習データが収集しずらい環境下で、AI活用に必要なデータをCG合成画像を用いて学習を行います。認識精度を低下させずに
現在は模擬月面環境や林業試験場で用いてテストを行っており、約9割の検出率で障害物の検知ができているそうです。
将来的にはクレーターやがけの検知を可能にし、宇宙空間でのAIを用いた自動運転を目指しています。

Thinker

関西ロボットワールド2024のThinkerのブース

ロボットハンド用近接覚センサー(UR)
視覚や触覚に頼らず、モノを把握する「近接覚」を用いたセンサー。4つの赤外線モジュールとAIを搭載することで、従来のカメラ、光学式センサーが苦手としてきた形状が不揃いなものや柔らかいもののピッキングを扱いやすくします。また、対象物との距離と傾きを高精度で検出でき、指先位置を微調整できるため、ラフなティーチングでの運用が可能になります。
ワークごとのアルゴリズム変更も最小限に抑えることができるので、セッティングの負担を軽減できます。
また、ロボットマニュピレーションの課題であった死角部分を含めたモノの形状の捕捉や鏡面・透明物質の認知を可能にします。

HAMASHO

ロボット一体型ビジョンシステム(YAMAHA)
ランダムワークに対応したロボット一体型ビジョンシステムで、機能は①ラフにとった製品の位置決め②コンベアに流れる製品のトラッキング③ランダムに並んだ製品のピッキング④ラフに固定された製品の位置決め⑤裏表判断です。

デモンストレーションでは、多数の小基盤をパッケージ化していくもので、システムの構成としてはピッキング前に指定エリアを撮影し、その中の小基盤1つ1つを検出、その後基盤のエッジ有無から表(エッジ無し)のものだけを検出し、軌道上のセンサーからピッキング誤差を検知・修正し、パッケージに格納するというものでした。

エイチ・アイ・デー

ティーチングレスコントローラ(安川電機)
コントローラを用いてTCP(ツール中心座標)、自己位置推定を簡単に行うことができ、ティーチング工数を最大90%削減できるそうです。塗装、溶接、バリ取り、研磨、エアブローなど様々な用途で用いることができ、取得したデータからPCで簡単にプログラム作成ができるツールになっています。
他にも、3Dスキャナから経路を自動生成するシステムを用いたティーチングレスの取り組みなどが見られました。

関西ロボットワールド2024出展動画

iCOM技研の出展内容

ジェットタガネシステム

ジェットタガネシステム
  • 低振動、低反力なユニットのため、ロボットでも効率的なはくり作業を実現
  • iCOM技研独自ソフトウェアを使用したダイレクトティーチング機能を搭載
  • URロボット・ジェットタガネ・ソフトウェアを標準パッケージ化!設置後すぐに稼働
  • コンパクトなシステムのため、省スペースに導入・設置が可能!

ビジョン搭載ピッキングシステム

関西ロボットワールド2024で展示したピッキングシステム
  • ユニバーサルロボット用のビジョン・ハードウェアおよびソフトウェアを使用
  • 組み立てラインでの2Dコード読み取り機能を搭載
  • 省配線、省電力で対応可能な日東工器「e-VEE」を使用

お問合せ

興味のある方や展示会への参加が難しかった方は、以下の問い合わせフォームからご連絡ください。

ワークサイズや重量、内容物などを教えていただき、お打ち合わせをさせていただきます。

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