製薬設備や自動化システムでは、完成後に不具合が判明すると、大きな手戻りが発生します。そこで、設備の出荷前に問題を確認するFATと、据付後に現地環境で確認するSATが行われます。
FATとSATを適切に計画すれば、設計や接続の問題を早期に発見できます。さらに、条件を満たした試験結果は、IQやOQを支える記録として活用できます。
ただし、FATに合格しても、IQやOQが自動的に不要になるわけではありません。試験計画や判定基準、変更管理、トレーサビリティが不十分な場合は、現地で再試験が必要です。
本記事では、FATとSATの違い、主な試験項目、設備クオリフィケーションにおける位置付けを解説します。IQ・OQへ結果を活用する条件や、文書管理を効率化する方法も整理します。

FAT・SAT実施前チェックリスト ― IQ・OQへの活用を見据えた確認項目集 ―
FAT前とSAT前に確認すべき項目を一覧で整理したチェックリストです。URS、試験プロトコル、設計文書、据付状態、現地接続、変更管理、逸脱処理など、設備受入試験で見落としやすいポイントを確認できます。
目次[]
FAT・SATとは?

FATとSATは、設備が要求仕様に適合しているかを確認する受入試験です。設備の納入前と納入後に分けて実施し、それぞれ異なるリスクを確認します。
製薬業界では、設備クオリフィケーションを構成する活動として計画されます。クオリフィケーションとは、設備やシステムが意図した用途に適していることを、文書で証明する活動です。
FATとは?

FATは「Factory Acceptance Test」の略称です。日本語では、工場受入試験や工場立会試験と呼ばれます。
設備を出荷する前に、設備メーカーやシステムインテグレーターの工場で実施します。主な目的は、設備がURSや機能仕様書に適合しているかを確認することです。
URSとは「User Requirements Specification」の略で、ユーザー要求仕様書を意味します。設備に必要な機能、性能、安全性、データ管理などを定める文書です。
FATでは、設計や製作上の問題を出荷前に発見できます。そのため、現地での改造や部品交換による工程遅延を抑えやすくなります。
SATとは?

SATは「Site Acceptance Test」の略称です。日本語では、現地受入試験やサイト受入試験と呼ばれます。
設備を製造所へ搬入し、据付や接続を終えた後に実施します。輸送による損傷や、現地設備との接続不良などを確認する試験です。
SATでは、実際の電源、圧縮空気、ネットワーク、周辺設備を使用します。そのため、メーカー工場では再現できなかった現地固有の問題を発見できます。
SATはFATの代わりではありません。FAT後の輸送や据付によって生じるリスクを補う役割があります。
すべての設備に必要とは限らない

FATとSATは、すべての設備へ一律に実施するものではありません。設備の複雑さや品質への影響を評価し、実施範囲を決定します。
例えば、標準仕様の単純な機器と、複数のロボットやPLCを連携させる設備では、必要な試験が異なります。
PLCとは「Programmable Logic Controller」の略です。センサーやモーターを制御し、設備を自動運転させる制御装置を指します。
また、FAT・SATの有無だけでなく、どの機能をどの段階で確認するかを決めることが重要です。
FATとSATの違いは?

両者の主な違いは、実施場所、時期、確認するリスクです。FATでは設計や製作上の不備を確認し、SATでは輸送や現地接続による影響を確認します。
実務では、同じ機能を繰り返すのではなく、各段階でしか確認できない項目を選ぶ必要があります。役割を明確にすることで、試験の重複と確認漏れを防げます。
| 比較項目 | FAT | SAT |
|---|---|---|
| 正式名称 | Factory Acceptance Test | Site Acceptance Test |
| 日本語名 | 工場受入試験、工場立会試験 | 現地受入試験、サイト受入試験 |
| 実施場所 | 設備メーカーやSIerの工場 | 設備を使用する製造所 |
| 実施時期 | 原則として出荷前 | 搬入、据付、接続後 |
| 主な目的 | 設計、製作、機能の適合確認 | 現地環境での機能確認 |
| 試験環境 | 模擬信号や仮設設備を使用する場合がある | 実際のユーティリティや周辺設備を使用する |
| 発見しやすい問題 | 設計漏れ、部品違い、制御不良 | 輸送損傷、接続不良、設備間の干渉 |
| 主な成果物 | FATプロトコル、試験記録、報告書 | SATプロトコル、現地試験記録、報告書 |
| IQ・OQとの関係 | 条件を満たした結果を活用できる | 現地固有の確認として補完できる |
FATの方が常に詳しく、SATは簡単でよいとは限りません。現地で複数設備を統合する場合は、SATの試験量が多くなることもあります。
また、組織によってはFATとSATをコミッショニング文書として扱います。コミッショニングとは、設備を設計や契約仕様に従って立ち上げる活動です。
名称だけで判断せず、試験の目的、責任者、承認方法を明確にする必要があります。
設備クオリフィケーションにおけるFAT・SATの位置付け

FATとSATは、設備完成後に追加で行う単独の試験ではありません。URSの作成から設計、製作、据付、性能確認までをつなぐ活動です。
EU GMP Annex 15では、URSを設備クオリフィケーション全体の基準としています。そのため、FATやSATの試験項目も、URSとリスク評価に基づいて決める必要があります。
一般的な設備クオリフィケーションの流れは、次のとおりです。
| 段階 | 日本語名 | 主な役割 |
|---|---|---|
| URS | ユーザー要求仕様書 | 設備に必要な品質、機能、性能、安全性を定める |
| DQ | 設計時適格性評価 | 設計内容がURSやGMP要求を満たしているか確認する |
| FAT | 工場受入試験 | 出荷前の設備が要求仕様どおりに製作されているか確認する |
| SAT | 現地受入試験 | 搬入・据付後も現地環境で正しく動作するか確認する |
| IQ | 据付時適格性評価 | 機器、計器、配管などが仕様どおりに設置されているか確認する |
| OQ | 運転時適格性評価 | 設備が設定範囲や異常条件で正しく動作するか確認する |
| PQ | 性能適格性評価 | 実運用に近い条件で必要な性能を発揮できるか確認する |
流れを簡単にまとめると、次のようになります。
URSで要求を定め、DQで設計を確認します。
その後、FATで出荷前の設備を試験し、SATで現地据付後の動作を確認します。
最後に、IQ・OQ・PQによって据付状態、運転機能、実運用時の性能を評価します。
IQ・OQ・PQの違い

IQは「Installation Qualification」の略で、据付時適格性評価を意味します。設備が承認済みの図面や仕様どおりに設置されているかを確認します。
OQは「Operational Qualification」の略で、運転時適格性評価を指します。通常運転だけでなく、設定値の上限・下限や異常条件での動作も確認します。
PQは「Performance Qualification」の略で、性能適格性評価を意味します。実原料や適格な代替品を使い、実際の運用条件で必要な性能を発揮できるかを確認します。
なお、設備によってはIQとOQをまとめて「IOQ」として実施する場合があります。重要なのは名称ではなく、各要求をどの段階で確認し、どの文書で証明するかを明確にすることです。
FATで確認する主な試験項目

FATでは、設備が完成したことだけを確認するのではありません。出荷前に設計や機能の問題を発見し、現地での大きな手戻りを防ぎます。
試験項目は、URS、機能仕様書、設計図書、リスク評価をもとに決定します。ベンダーの標準チェックシートだけでは、ユーザー固有の要求が抜ける可能性があります。
文書と設計の確認
最初に、製作された設備と承認済みの設計文書が一致しているかを確認します。
主な確認対象は次のとおりです。
- URS、機能仕様書、設計仕様書
- 機械図面、電気図面、配管計装図
- 部品表、計器リスト、I/Oリスト
- 材質証明書、校正記録
- 取扱説明書、保守要領、推奨予備品
- PLC、ロボット、HMIのソフトウェアバージョン
- トレーサビリティマトリクス
HMIとは「Human Machine Interface」の略です。作業者が設備の状態確認や条件設定を行う操作画面を指します。
トレーサビリティマトリクスは、URSと設計文書、試験項目を結び付ける表です。未試験の要求や、不必要に重複した試験を見つけやすくなります。
機械・電気・安全機能の確認
設備が図面どおりに製作され、各部品が正しく動くかを確認します。
代表的な試験項目は次のとおりです。
- 外観、寸法、銘板、部品型式
- モーター、センサー、バルブの作動
- デジタル・アナログI/O
- 自動、手動、段取り運転
- 非常停止、安全扉、安全センサー
- アラーム、インターロック、警告表示
- センサー異常や通信断時の動作
- 異常停止後の復旧手順
- サイクルタイムと処理能力
- ワークの変形や破損の有無
インターロックとは、危険な条件で設備を動作させないための制御です。例えば、安全扉が開いている場合に自動運転を禁止します。
FATでは、据付後に確認しにくい内部配線や部品も確認できます。写真や部品番号を記録しておけば、輸送後の照合にも活用できます。
制御ソフトウェアとデータ機能の確認
PLCやロボットを使用する設備では、機械動作だけでなくソフトウェアも確認します。
主な確認対象は次のとおりです。
- 制御シーケンスと状態遷移
- レシピや設定値の登録・変更
- 入力可能な範囲と制限
- ユーザー権限とアクセス制御
- アラーム履歴とイベント記録
- データの保存、検索、出力
- 日時とタイムスタンプ
- バックアップと復元
- 監査証跡
- 上位システムとのデータ連携
- 通信異常時の処理
監査証跡とは、誰が、いつ、どのデータを変更したかを記録する機能です。データの信頼性を確認するうえで重要になります。
SATで確認する主な試験項目

SATでは、FAT後に変化した部分と、現地環境に依存する項目を確認します。FATで行った試験を、すべて同じ条件で繰り返すものではありません。
輸送、据付、ユーティリティ、ネットワーク、周辺装置との統合を重点的に確認します。現地でしか確認できないリスクへ試験を集中させることが重要です。
輸送後の状態と据付状態
搬入後は、輸送による損傷や部品不足がないかを確認します。そのうえで、設備が正しい位置へ据え付けられているかを確認します。
主な確認項目は次のとおりです。
- フレーム、外装、配管、ケーブルの損傷
- 部品、付属品、予備品の不足
- 設備の位置、向き、作業スペース
- アンカー、水平度、固定状態
- 配線、配管、接地
- 輸送固定具の取り外し
- センサーや計器の位置ずれ
- 輸送後に必要な校正確認
- FATで残ったパンチリストの処理状況
パンチリストとは、未完了の修正事項や確認事項をまとめた一覧です。重大な項目を残したまま次工程へ進むと、IQやOQが中断する可能性があります。
ユーティリティと周辺設備との連携
メーカー工場と導入先では、設備を動かす環境が異なります。設備単体で動作しても、現地設備と接続できなければ安定運転はできません。
主な確認対象は次のとおりです。
- 電源電圧、周波数、容量
- 圧縮空気、真空、冷却水、蒸気
- 排気、排水、集塵設備
- 上流・下流設備とのI/O
- コンベアや搬送装置との同期
- 工場ネットワークへの接続
- MESやSCADAとのデータ連携
- 通信断や周辺装置停止時の動作
MESは、製造実行システムを意味します。製造指示、進捗、実績、品質情報などを管理するシステムです。
SCADAは、設備の状態を監視し、データを収集するシステムです。複数設備の稼働状況を一元的に確認する用途で使われます。
現地レイアウトでの安全性と実ワーク試験
安全機能は、設置場所や作業者の動線によって有効性が変わります。FATで正常だった場合でも、現地レイアウトで再確認が必要です。
例えば、非常停止、安全扉、安全レーザースキャナーの配置を確認します。ロボット設備では、ハンド、治具、ワークを含むシステム全体で評価します。
現地条件が整った後は、実ワークや代表ワークを使って運転します。サイクルタイム、処理品質、品種切替、異常停止後の復帰などを確認します。
ただし、SATで実ワークを処理しても、PQが完了したことにはなりません。製品品質へ影響する工程では、承認済みの計画に基づく性能確認が別途必要です。
FAT・SATの結果をIQ・OQへ活用する方法

FAT・SATを適切に実施すれば、同じ試験の不必要な繰り返しを減らせます。EU GMP Annex 15でも、条件を満たしたFAT結果を活用する考え方が示されています。
ただし、単にFAT報告書をIQやOQへ添付するだけでは不十分です。試験結果を活用するための条件と、現地で再確認する範囲を事前に決める必要があります。
FAT結果を活用するための条件
FATに合格したという事実だけでは、IQやOQの試験を省略できません。
少なくとも、次の条件を確認します。
- 承認済みのプロトコルで試験している
- 試験方法と判定基準を事前に定めている
- 対象となるURSへトレースできる
- 使用した計測器の校正状態を確認できる
- 実測値やログなどの生データが残っている
- 試験時の部品や設定値を特定できる
- 逸脱、修正、再試験が記録されている
- FAT後の変更が管理されている
- 輸送や据付の影響を評価している
- 現地で補足する試験が明確になっている
試験後に活用範囲を決めると、必要な記録が不足する可能性があります。C&Q計画やバリデーション計画の段階で方針を定めることが重要です。
C&Qとは「Commissioning and Qualification」の略です。設備の立ち上げと適格性評価を、連携させて進める考え方を指します。
活用しやすい試験と再確認が必要な試験
すべてのFAT結果を同じように扱うことはできません。輸送や据付の影響を受ける項目は、現地での再確認が必要です。
| FAT結果を活用しやすい候補 | 現地で再確認すべき候補 |
|---|---|
| 部品型式や材質証明書 | 据付位置、固定、水平度 |
| ベンダー工場で確認した内部配線 | 現地で施工した配線や配管 |
| HMI画面や表示内容 | 工場ネットワークとの通信 |
| 基本的な制御シーケンス | 上流・下流設備との連携 |
| 設定範囲や入力制限 | 現地ユーティリティでの運転 |
| アラーム機能の一部 | 現地レイアウトでの安全機能 |
| ソフトウェアバージョン | FAT後に変更したプログラム |
| 模擬信号によるI/O確認 | 実機器と接続したI/O確認 |
| 代替ワークによる基本動作 | 実ワークと実速度での性能 |
左側の項目も、自動的に再試験が不要になるわけではありません。試験条件や変更履歴を確認し、活用の妥当性を文書化します。
試験の削減そのものを目的にしてはいけません。重複を減らした時間を、現地固有の統合試験や異常試験へ振り向けることが重要です。
FAT・SATの実施手順

FAT・SATを円滑に進めるには、設備の発注前から準備する必要があります。契約後にFATを追加すると、日程や費用、試験ワークを確保できない場合があります。
実施範囲、責任分担、出荷条件を早期に合意しておくことで、試験当日の判断のばらつきを抑えられます。
1.意図した用途とURSを定義する
設備を何に使い、どのような性能や品質が必要かを定めます。
「十分に速い」「使いやすい」といった表現では、合否を判定できません。処理能力、対象ワーク、精度などを測定可能な要求へ変換します。
2.リスク評価を行う
製品品質、患者安全、作業者安全、データの信頼性への影響を評価します。
すべての機能を同じ深さで試験するのではありません。故障時の影響が大きい機能へ試験を集中させます。
3.各試験の役割を決める
URSの各要求を、FAT、SAT、IQ、OQのどこで確認するか決めます。
FAT結果を活用する場合は、試験後ではなく計画段階で方針を定めます。
4.契約と責任分担へ反映する
設備契約には、次の内容を明記します。
- FAT・SATの対象範囲
- プロトコルの作成者と承認者
- 試験用ワークや原料の準備
- 不適合時の修正責任
- 再試験の条件
- 出荷を認める条件
- 生データや文書の提出範囲
- リモートFATの実施方法
5.プロトコルを事前承認する
プロトコルには、対象範囲、試験方法、判定基準、記録方法を記載します。使用する計測器や逸脱処理の方法も明確にします。
試験後に基準を変更すると、結果に合わせて条件を緩めたと受け取られる可能性があります。
6.試験結果と生データを記録する
合格や不合格だけでなく、実測値、ログ、試験条件を記録します。
写真や動画を残す場合は、対象設備や撮影日時を識別できる状態にします。
7.逸脱とパンチリストを処理する
判定基準を満たさない結果は、逸脱として記録します。原因、影響、修正内容、再試験結果を残すことが必要です。
未完了事項を次工程へ持ち越す場合は、品質や安全への影響を正式に評価します。
8.報告書を承認する
報告書には、試験結果、逸脱、再試験、未完了事項をまとめます。
報告書の承認を出荷条件とするなど、工程間の移行基準を明確にします。
FAT・SATにおける責任分担

FAT・SATでは、ベンダーとユーザーの役割を明確にする必要があります。文書の作成者、試験の実施者、最終承認者を事前に決めます。
ベンダーが試験を準備しても、設備を受け入れる責任は製造所側にあります。ユーザー側は、URSや品質システムへの適合性を確認しなければなりません。
| 関係者 | 主な役割 |
|---|---|
| 設備ユーザー・プロジェクト責任者 | URS、契約仕様、受入条件、全体日程の管理 |
| 品質部門・バリデーション担当 | C&Q戦略、プロトコル、逸脱、報告書の確認 |
| 設備メーカー・SIer | 設計、製作、試験準備、修正、技術資料の提供 |
| 製造・生産技術担当 | 操作性、生産能力、保守性、実ワーク条件の確認 |
| IT・OT担当 | ネットワーク、権限、データ連携、バックアップ |
| 安全衛生担当 | リスク評価、安全機能、現地レイアウトの確認 |
品質部門がFATの計画段階から関与すれば、IQやOQへの活用条件を整えやすくなります。
一方、FAT終了後に品質部門が参加すると、記録不足によって現地で再試験が必要になる可能性があります。
FAT・SATで起こりやすい失敗

FAT・SATの成否は、試験当日の操作だけでは決まりません。URS、契約条件、設計文書、責任分担など、試験前の準備に大きく左右されます。
特に注意したいのは、URSが曖昧なまま設備を発注することです。「十分な処理能力」「使いやすい操作画面」といった表現では、試験時に合否を判定できません。
処理能力、精度、対象ワーク、異常時の動作などを、測定可能な条件として定める必要があります。要求を具体化することで、ユーザーとベンダーの認識差を抑えられます。
また、正常運転だけを確認し、通信断やワーク詰まりなどを試験しないケースもあります。異常が発生した際に安全に停止し、正しい手順で復旧できるかも重要な確認項目です。
FAT後にPLCやロボットのプログラムを変更した場合も注意が必要です。試験時と納入時のバージョンが異なると、FAT結果をIQやOQへ活用できない可能性があります。
さらに、パンチリストを単なる残作業一覧として扱ってはいけません。各項目に重要度、担当者、期限、次工程への影響を設定し、正式に管理する必要があります。
FAT・SATチェックリスト
FAT前とSAT前に確認すべき項目を、実務で使いやすいチェックリストにまとめました。
資料では、次の内容を確認できます。
- FAT前に確認すべきURSや設計文書
- プロトコルと合否判定基準の確認項目
- 計測器やソフトウェアバージョンの管理
- SAT前に確認する据付・配線・ユーティリティ
- 現地設備やネットワークとの連携確認
- FAT結果をIQ・OQへ活用するための確認項目
- 逸脱、再試験、パンチリストの管理ポイント
設備メーカー、製薬会社、バリデーション担当者の間で、確認項目を共有する際にも使用できます。

FAT・SAT実施前チェックリスト ― IQ・OQへの活用を見据えた確認項目集 ―
FAT前とSAT前に確認すべき項目を一覧で整理したチェックリストです。URS、試験プロトコル、設計文書、据付状態、現地接続、変更管理、逸脱処理など、設備受入試験で見落としやすいポイントを確認できます。
FAT・SATに関するよくある質問

FAT・SATでは、実施の必要性やIQ・OQとの関係について疑問が生じやすくなります。ここでは、設備導入時によく確認される内容を整理します。
FATとSATは必ず実施しなければなりませんか?
すべての設備へ一律に必要な試験ではありません。
設備の複雑さ、品質への影響、輸送や据付のリスクを評価し、実施の有無と範囲を決めます。省略する場合も、判断根拠を計画書などへ記録します。
FATに合格すればIQやOQを省略できますか?
自動的には省略できません。
承認済みのプロトコル、生データ、トレーサビリティが必要です。さらに、輸送や据付で機能が変わらないことを説明しなければなりません。
FATとSATでは同じ試験を行いますか?
一部の試験は重なりますが、確認する目的が異なります。
FATは設計や製作上の問題を確認します。一方、SATは輸送、据付、ネットワークなどの現地条件を確認します。
FAT・SATとコミッショニングの違いは何ですか?
コミッショニングは、設備を設計や契約仕様に従って立ち上げる活動です。FATとSATは、その中で実施される場合があります。
結果をクオリフィケーションへ活用する場合は、品質部門の関与や文書要件を明確にします。
iCOM技研による導入サポート|FAT・SATを見据えた自動化の「壁」を取り除く


自動化設備の導入では、ロボットや周辺機器を選ぶだけでは不十分です。要求仕様の整理から試験、据付、現地立ち上げまでを一貫して計画する必要があります。
ロボットの導入に不安がある方でも、iCOM技研による以下のサポート体制で安心です。
- 使用目的や対象ワークに合ったロボットの選定
- ハンド、カメラ、センサーなど周辺機器の選定
- 導入前の実機デモやワークテスト
- ユーザー要求に基づく設備仕様の整理
- FATに向けた動作試験や安全機能の確認
- 搬入、据付、周辺設備との接続支援
- SATにおける実ワークや現地連携の確認
- ロボットの操作教育と安全指導
- 設備稼働後の保守や改善に関する相談
例えば、導入前に実際のワークを使ってテストすることで、把持の安定性やサイクルタイムを確認できます。そのため、設備完成後に能力不足が判明するリスクを抑えられます。
また、弊社では協働ロボットを中心とした様々なメーカーを取り扱っております。また、最適なロボット選定からシステム開発・立ち上げまで一貫してご支援可能です。
自動化設備の導入方法やFAT・SATの進め方でお困りの方は、お気軽にご相談ください。対象工程やワークの条件を確認し、必要な設備構成と導入手順をご提案します。
