食品工場や飲食店では、食材や加工食品の保存、品質維持、仕込み作業の効率化などを目的に真空包装機が使用されています。
真空包装機には、卓上型のチャンバー式から、ベルトコンベア式、ロータリー式、深絞り式までさまざまな種類があります。機種によって包装できる食品の大きさや処理能力が異なるため、用途や生産量に合わせた選定が重要です。
また、食品工場で大量生産する場合には、真空包装機単体だけでなく、計量、袋詰め、検査、箱詰め、パレタイズなど、前後工程を含めて検討する必要があります。
本記事では、真空包装機(真空パック機)とはどのような設備なのかを解説します。あわせて、主な種類や処理能力の見方、主要メーカーと代表的な機種、用途別の選び方、包装工程の自動化について紹介します。
目次[]
真空包装機(真空パック機)とは

真空包装機とは、袋や容器の内部から空気を抜き、減圧した状態で密封する設備です。一般的なチャンバー式では、食品を袋へ入れて装置内部を減圧し、袋の開口部を熱によってシールします。
食品工場では、食肉、水産物、惣菜、漬物、ハム、ソーセージなど幅広い食品に使用されています。飲食店やホテル、セントラルキッチンでは、仕込み済み食材の保存や真空低温調理の下準備などにも利用されています。
真空包装を行う目的
真空包装の主な目的は、食品と酸素が接触する量を減らすことです。袋内部の酸素を減らすことで、酸化による変色や風味の低下、食品表面の乾燥などを抑えやすくなります。
袋を密封するため、臭い移りや液漏れを防ぎやすい点も特徴です。また、包装後の容積を抑えやすく、冷蔵庫や冷凍庫内での保管にも適しています。
ただし、真空包装そのものは殺菌や滅菌ではありません。食品に応じて、加熱、冷却、冷蔵、冷凍などの適切な衛生管理を組み合わせる必要があります。
真空包装機の主な種類
真空包装機は、空気を抜く方法や製品の供給方法、処理量によっていくつかの種類に分けられます。厨房で使用する小型機から、食品工場の量産ラインへ組み込む連続式設備まであり、用途によって適した方式が異なります。
ノズル式・吸引式
袋の開口部へノズルを挿入し、袋内部の空気を直接吸引する方式です。チャンバーを必要としないため、装置を比較的コンパクトにできます。
乾燥食品や工業製品などの包装にも利用されています。一方、液体を多く含む食品では、脱気時に内容物を吸い込む可能性があるため注意が必要です。

チャンバー式
包装する食品を袋ごとチャンバー内部へ入れ、チャンバー全体を減圧する方式です。業務用真空包装機では代表的な方式で、食肉、魚介類、惣菜、漬物など幅広い食品に使用されています。
卓上型から大型の据置型まであり、飲食店、小売店、ホテル、食品加工場など幅広い現場で採用されています。

ダブルチャンバー式
2つの包装スペースを備え、片側で真空包装している間に、反対側で次の製品をセットできる方式です。
製品の投入や取り出しによる待ち時間を減らせるため、食肉加工や水産加工など、一定量を繰り返し包装する食品工場に適しています。TOSEIでもダブルチャンバー型を量産向け製品として展開しています。

ベルトコンベア式
袋詰めした食品をベルトへセットし、真空、シール、排出を連続して行う方式です。
製品の排出を自動化できるため、卓上型や一般的なチャンバー式より大量処理に向いています。食肉、水産物、惣菜などを大量に包装する食品工場で使用されています。

ロータリー式
複数の包装ステーションを回転させながら、製品の供給、真空、シールなどを順次行う方式です。
各工程を並行して進められるため、高い処理能力が求められる量産工程に向いています。前後の計量機や投入装置と組み合わせて、自動包装ラインを構成する場合もあります。

深絞り式
ロール状の下側フィルムを加熱・成形し、その中へ製品を投入した後、上側フィルムを重ねて包装する方式です。
真空包装に対応する設備では、成形、製品投入、真空、シール、カット、排出までを連続して行えます。袋を1枚ずつ準備する必要がなく、食肉、ハム、ソーセージ、チーズなどの大量生産に適しています。

真空包装機の処理能力はどのように見るのか
真空包装機を比較する場合、「1時間に何袋包装できるか」だけでは性能を正確に判断できません。特に卓上型では、処理能力を袋/時ではなく、真空ポンプ能力、チャンバー容量、シール長などで示している製品が多くあります。
例えば、1サイクル30秒の設備でも、1回に1袋包装する場合と4袋包装する場合では、実際の生産量が大きく異なります。そのため、ポンプ能力だけではなく、チャンバー寸法、シール長、1回に包装できる袋数などを確認します。
真空度と処理能力の関係
真空包装では、どこまで圧力を下げるかを示す真空度も重要です。より低い圧力まで減圧するほど袋内部の空気を除去できますが、その分だけ真空工程に時間がかかる場合があります。
また、同じポンプを搭載していても、チャンバー容量が大きくなれば排出する空気量も増えます。そのため、「ポンプ能力が大きい=必ず包装速度が速い」とは限りません。
食品工場では、食品の状態や必要な包装品質を確認しながら、真空度とサイクルタイムのバランスを調整します。
真空包装機の主要メーカーと機種
真空包装機は、厨房向けの小型機を得意とするメーカーから、食品工場向けの連続包装設備を展開するメーカーまで幅広く存在します。
TOSEI
TOSEIは、業務用真空包装機「TOSPACK」を展開するメーカーです。卓上型、ホットパック対応機、大型チャンバー式、ベルトコンベア式、ダブルチャンバー式、深絞り包装機まで幅広く展開しています。
小規模な飲食店から食品工場の量産ラインまで、処理量や包装する食品に合わせて機種を選びやすい点が特徴です。
V-282(卓上型真空包装機)

「V-282」は、AC100Vで使用できる小型の卓上型真空包装機です。シール有効寸法は220mmで、最大200×320mmの包装材に対応します。
上位機種のV-393よりチャンバーが小さく、本体もコンパクトです。飲食店や精肉店などで、肉や魚、仕込み済み食材を少量ずつ包装する用途に適しています。
| 主な仕様 | V-282 |
|---|---|
| タイプ | 卓上チャンバー式 |
| チャンバー内寸法 | 255×320×100mm |
| チャンバー容量 | 7L |
| シール有効寸法 | 220mm |
| 最大包装材 | 200×320mm |
| 真空ポンプ | 133/160L/min |
| 電源 | AC100V |
V-393(卓上型真空包装機)

「V-393」は、V-282より大きなチャンバーを備えた卓上型真空包装機です。シール有効寸法は310mmで、最大300×450mmの包装材に対応します。
卓上型でありながら比較的大きな食品を扱えるため、精肉、水産、惣菜などで包装サイズや処理量に余裕を持たせたい場合に適しています。
| 主な仕様 | V-393 |
|---|---|
| タイプ | 卓上チャンバー式 |
| チャンバー内寸法 | 353×452×135mm |
| チャンバー容量 | 14L |
| シール有効寸法 | 310mm |
| 最大包装材 | 300×450mm |
| 真空ポンプ | 167/200L/min |
| 電源 | AC100V |
V-4070BC(ベルトコンベア式真空包装機)

「V-4070BC」は、食品工場の連続生産を想定したベルトコンベア式真空包装機です。
袋詰めした食品をベルトへセットすると、真空・シール後に自動で排出します。卓上型と比べて製品の出し入れに伴う作業を減らしやすく、大量の袋製品を扱う工程に適しています。
| 主な仕様 | V-4070BC |
|---|---|
| タイプ | ベルトコンベア式 |
| シール長 | 920mm |
| 最大処理能力 | 1,200パック/時※ |
| 主な用途 | 食肉・水産・惣菜 |
| 生産形態 | 連続包装 |
※メーカー公表条件によります。
NF-20(深絞り型真空包装機)

「NF-20」は、ロールフィルムを使用する深絞り型真空包装機です。包装材の成形、製品投入、真空、シール、カット、排出までを連続して行います。
Vシリーズのように袋を1枚ずつセットする方式ではなく、大量生産ラインへ組み込むことを想定した設備です。食肉、ハム、ソーセージ、チーズなどの連続包装に適しています。
| 主な仕様 | NF-20 |
|---|---|
| タイプ | 深絞り式 |
| フィルム幅 | 321/421mm |
| 最大送りピッチ | 300mm |
| 最大成形深さ | 100mm |
| 電源 | 三相AC200V |
| 本体質量 | 約1,500kg |
ホシザキ
ホシザキは、冷蔵庫、製氷機、食器洗浄機などを展開する業務用厨房機器メーカーです。真空包装機では、コンパクトな卓上機から大容量機、ホットパック対応機、床置型まで展開しています。
厨房設備とあわせて導入しやすく、飲食店、ホテル、給食施設、食品加工場など幅広い現場で使用されています。
HPS-300B(卓上型真空包装機)

「HPS-300B」は、単相100Vで使用できる標準的な卓上型真空包装機です。シール長310mm、最大300×450mmの袋に対応します。
小型モデルより大きな食品を扱いやすく、大容量機ほどの設置スペースや三相電源を必要としません。飲食店やホテル、惣菜店など幅広い用途で使いやすい機種です。
| 主な仕様 | HPS-300B |
|---|---|
| タイプ | 卓上チャンバー式 |
| シール長 | 310mm |
| 最大袋寸法 | 300×450mm |
| 外形寸法 | 420×570×375mm |
| 電源 | 単相100V |
| 消費電力 | 920/950W |
| 質量 | 49kg |
HPS-400B3(卓上型真空包装機)

「HPS-400B3」は、HPS-300Bより大きな袋や食品を扱える大容量タイプです。シール長は410mmで、最大400×600mmの袋に対応します。
三相200V仕様となるため、飲食店よりもホテル、セントラルキッチン、食品加工場など、包装量や食品サイズが大きい現場に向いています。
| 主な仕様 | HPS-400B3 |
|---|---|
| タイプ | 大容量チャンバー式 |
| シール長 | 410mm |
| 最大袋寸法 | 400×600mm |
| 外形寸法 | 520×725×450+12mm |
| 電源 | 三相200V |
| 消費電力 | 1,320/1,500W |
| 質量 | 79kg |
HPS-900A3(床置型真空包装機)

「HPS-900A3」は、卓上型より大きなチャンバーを備えた床置型真空包装機です。
大型の食品や複数袋をまとめて包装しやすく、HPS-300BやHPS-400B3ではサイズが不足する食品工場などで検討される機種です。
| 主な仕様 | HPS-900A3 |
|---|---|
| タイプ | 床置型 |
| チャンバー内寸法 | 1,007×558×100mm |
| 外形寸法 | 1,075×810×967mm |
| 電源 | 三相200V |
| 質量 | 233kg |
ニチワ電機
ニチワ電機は、電気式厨房機器を中心に展開する業務用厨房機器メーカーです。真空包装機では、限られた厨房スペースへ設置しやすい小型機から、より大きな食品を扱える機種まで展開しています。
MICRO JUMBO(チャンバー式真空包装機)

「MICRO JUMBO」は、コンパクトなチャンバー式真空包装機です。真空槽寸法は210×270×95mmで、吸引能力は4m³/hです。
小型・軽量のため、レストランやホテルなどで少量の食材を包装したい場合に向いています。大型機ほどの処理量を必要としない厨房で使いやすい機種です。
| 主な仕様 | MICRO JUMBO |
|---|---|
| タイプ | 卓上チャンバー式 |
| 真空槽寸法 | 210×270×95mm |
| シール有効寸法 | 195mm |
| 吸引能力 | 4m³/h |
| 電源 | 100V |
| 質量 | 18kg |
JUMBO 42(卓上型真空包装機)

「JUMBO 42」は、JUMBOシリーズの中でも比較的大きな真空槽を備えた卓上型真空包装機です。真空槽寸法は425×370×180mm、シール有効寸法は410mmで、吸引能力は16m³/hです。
MICRO JUMBOやMINI JUMBOより大きな食品や袋を扱いやすく、ホテル、給食施設、セントラルキッチンなどで、一定量の食材を継続して包装する用途に適しています。100V電源で使用できる点も特徴です。
| 主な仕様 | JUMBO 42 |
|---|---|
| タイプ | 卓上チャンバー式 |
| 真空槽寸法 | 425×370×180mm |
| シール有効寸法 | 410mm |
| 吸引能力 | 16m³/h |
| 電源 | 100V |
| 消費電力 | 500/550W |
| 質量 | 56kg |
なお、さらに機能差を出したい場合は、BOXER 42に置き換える案もあります。BOXER 42は吸引能力21m³/h、ソフトエアー標準装備、ガスフラッシュ・センサー制御にオプション対応しており、JUMBOシリーズとの差別化がより明確です
フジマック
フジマックは、ホテル、レストラン、病院、給食施設などに向けた業務用厨房設備を展開するメーカーです。
真空包装機では卓上型から床置型まで展開しており、厨房設備の一部として真空包装工程を導入したい場合に選択肢となります。
MINI MAXDD(小型卓上型真空包装機)

「MINI MAXDD」は、フジマックの小型卓上タイプです。
厨房の限られたスペースへ設置しやすく、肉類や魚介類、調理済み食品などを少量ずつ包装する用途に適しています。大型機を必要としない飲食店や小規模厨房向けの機種です。
| 主な仕様 | MINI MAXDD |
|---|---|
| タイプ | 卓上型 |
| ラインナップ上の位置 | 小型 |
| 主な用途 | 少量包装・仕込み |
| 主な設置先 | 飲食店・厨房 |
MAX DD(卓上型真空包装機)

「MAX DD」は、MINI MAXDDより包装量や食品サイズに余裕を持たせたい場合に検討される卓上タイプです。
ホテル、病院給食、セントラルキッチンなど、日常的に真空包装を行う現場に向いています。
| 主な仕様 | MAX DD |
|---|---|
| タイプ | 卓上型 |
| ラインナップ上の位置 | 標準~中型 |
| 主な用途 | 継続的な真空包装 |
| 主な設置先 | ホテル・給食・厨房 |
古川製作所
古川製作所は、真空包装機をはじめとした食品包装機械を展開するメーカーです。卓上型よりも、食品工場における連続包装や自動化設備を得意としています。
量産向け機種では処理能力が「袋/分」で示されており、必要な生産量から機種を検討しやすい点も特徴です。
FVR-8-175N(ロータリー真空包装機)

「FVR-8-175N」は、大量生産向けの真空包装機です。公表されている処理能力は23~70袋/分です。
卓上型とは処理能力が大きく異なり、ハム、ソーセージ、水産加工品など、一定仕様の食品を連続して包装する工場に適しています。
| 主な仕様 | FVR-8-175N |
|---|---|
| タイプ | 連続式 |
| 処理能力 | 23~70袋/分 |
| 時間換算 | 約1,380~4,200袋/時 |
| 主な用途 | 食品工場の量産工程 |
FVV-10-220NⅢ(竪型袋詰真空包装機)

「FVV-10-220NⅢ」は、10~45袋/分の処理能力を持つ真空包装機です。
自動計量機や投入機との連動に対応しており、真空包装機単体ではなく前工程を含めた自動包装ラインを構成しやすい点が特徴です。
| 主な仕様 | FVV-10-220NⅢ |
|---|---|
| 処理能力 | 10~45袋/分 |
| 袋幅 | 80~220mm |
| 袋長 | 150~300mm |
| 前工程連携 | 自動計量機・投入機 |
| 主な用途 | 食品の連続包装 |
MULTIVAC
MULTIVACは、食品をはじめ、医療・医薬品、工業製品など幅広い分野に包装設備を展開するグローバルメーカーです。
真空包装機では、チャンバー式、チャンバーベルト式、深絞り包装機などを展開しています。さらに、搬送、検査、ラベル貼付などの周辺設備も組み合わせ、包装ライン全体を構成できる点が特徴です。
B 425(チャンバーベルト式真空包装機)

「B 425」は、MULTIVACのチャンバーベルト式真空包装機です。袋に入れた製品をベルトで搬送し、真空包装から排出までを連続して行います。
同シリーズにはB 325、B 425、B 525、B 625があります。B 425は、省スペース性と処理能力のバランスを重視したモデルで、食肉、ソーセージ、チーズなどの包装に適しています。より大きなロットを扱う場合はB 525、さらに高い処理能力を求める場合はB 625が選択肢になります。
| 主な仕様 | B 425 |
|---|---|
| タイプ | チャンバーベルト式 |
| 包装方式 | 真空袋包装 |
| 製品供給 | ベルト搬送 |
| 主な用途 | 食肉・ソーセージ・チーズなど |
| ラインナップ | B 325/B 425/B 525/B 625 |
| 特徴 | 省スペース・高効率・連続包装向け |
R 145(深絞り包装機)

「R 145」は、MULTIVACのコンパクトクラスに属する深絞り包装機です。ロール状の下側フィルムを成形し、製品を投入した後、上側フィルムで封止します。
同じコンパクトシリーズにはR 085、R 105、R 126、R 145などがあります。R 145は自由度の高い構成が可能で、比較的高い処理能力や短時間でのフォーマット変更に対応できる点が特徴です。小~中量生産向けの深絞り包装ラインで、製品変更への対応力も求める場合に適しています。
| 主な仕様 | R 145 |
|---|---|
| タイプ | 深絞り包装機 |
| 包装材 | ロールフィルム |
| シリーズ | コンパクトシリーズ |
| 対応規模 | 小~中量生産 |
| 主な特徴 | 高い構成自由度・素早い品種変更 |
| 主な用途 | 食品の連続包装 |
その他の真空包装機メーカー一覧
ここまで紹介したメーカー以外にも、真空包装機や自動包装設備を展開する企業は国内外にあります。卓上型を中心に扱う企業もあれば、連続包装や深絞り包装など、食品工場の量産ラインを得意とするメーカーもあります。
以下に、その他の主なメーカー・取扱企業をまとめます。
国内の主なメーカー
- PACRAFT
食品向けの自動包装機を幅広く展開しており、真空包装を含む自動包装ラインにも対応しています。- 吉川工業
深絞り型の自動真空包装機を展開しています。食品工場における連続包装や大量生産向けの設備が中心です。- 日本真空包装機械
真空包装に関連する各種設備を取り扱っています。食品の包装用途を中心に利用されています。- 朝日産業
業務用の真空包装関連機器を展開しています。比較的小規模な店舗や加工現場でも導入しやすい製品があります。- 増井技研
真空包装をはじめとした食品包装関連設備を取り扱っています。- 西原製作所
食品包装機械や自動包装設備を展開しており、生産ラインへの組み込みにも対応しています。- ヒライ商事
連続自動真空包装機を取り扱っており、食品工場の量産工程などで使用される設備を展開しています。- 七宝商事
卓上型から連続式、深絞り式、ロータリー式まで、さまざまな食品包装設備を取り扱っています。- NASCO
海外メーカーの食品包装設備を国内で取り扱っています。深絞り包装機など、食品工場向けの大型設備も扱っています。海外の主なメーカー
- Henkelman
オランダの真空包装機メーカーです。卓上型から床置型まで、チャンバー式真空包装機を幅広く展開しています。- KOMET
ドイツの真空包装機メーカーです。業務用のチャンバー式真空包装機を中心に展開しています。- WEBOMATIC
ドイツの包装機メーカーです。チャンバー式真空包装機に加え、深絞り包装機などの量産設備も展開しています。- SEALPAC
食品向けのトレー包装設備を展開するメーカーです。真空包装だけでなく、ガス置換包装などを含む食品包装システムを提供しています。このように、真空包装機メーカーによって得意とする設備規模や包装方式は異なります。機種を比較する際は、製品仕様だけでなく、国内での販売体制、消耗品の供給、メンテナンス対応まで確認することが重要です。
用途・処理能力別に見る真空包装機
真空包装機は、包装する食品だけでなく、1日あたりの生産量や作業方法によって適した設備が異なります。
卓上型では、単純な「袋/時」ではなく、チャンバー容量、真空ポンプ能力、1回に包装できる数量などから実際の処理能力を判断します。一方、食品工場向けの連続式では、袋/分やパック/時で能力が公表されている機種があります。
飲食店・小規模な食品加工向け
飲食店、精肉店、小売店、小規模な食品加工場では、卓上型の真空包装機が中心です。
AC100Vで使用できる機種も多く、必要なタイミングで作業者が食品をセットできるため、多品種少量の包装に向いています。
- TOSEI V-282
- ホシザキ HPS-300B
- ニチワ電機 MICRO JUMBO
- フジマック MINI MAXDD
ホテル・給食・セントラルキッチン向け
包装する食品が大きい場合や、1日の包装回数が増える場合には、チャンバー容量や真空ポンプ能力に余裕のある機種が適しています。
小型機より一度に扱える食品サイズや数量を増やしやすく、継続的な仕込みや加工を行う現場に向いています。
- TOSEI V-393
- ホシザキ HPS-400B3
- ニチワ電機 JUMBO 35
- フジマック MAX DD
大型食品・複数袋の一括包装向け
大きな食品や複数の袋を一度に包装する場合は、床置型や大型チャンバー式が選択肢になります。
卓上型より設置スペースは必要ですが、1サイクルで扱える食品サイズや袋数を増やしやすくなります。
- ホシザキ HPS-900A3
- TOSEI 大型・ダブルチャンバーシリーズ
- MULTIVAC 大型チャンバー式
食品工場の連続生産向け
一定の製品を数百~数千袋/時で生産する場合は、ベルトコンベア式や連続式が適しています。
製品投入から真空包装、排出までを連続化することで、卓上機へ1袋ずつセットする方式より作業負荷を減らしやすくなります。
- TOSEI V-4070BC
- 古川製作所 FVR-8-175N
- 古川製作所 FVV-10-220NⅢ
- MULTIVAC チャンバーベルト式
大規模な自動包装ライン向け
大量生産では、真空包装だけでなく、包装材の成形やシール、カットまで連続化する深絞り包装機が使用されます。
食肉、ハム、ソーセージ、チーズなど、一定仕様の製品を大量に包装する工場に適しています。
- TOSEI NF-20
- MULTIVAC 深絞り包装機
- 吉川工業 深絞り型自動真空包装機
液体・温かい食品向け
スープ、ソース、煮物などを真空包装する場合は、液体や温かい食品への対応を確認する必要があります。
減圧すると水分が沸騰しやすくなるため、通常の卓上機では内容物が吹きこぼれる場合があります。こうした用途では、ホットパックや液体包装に対応する機種が適しています。
- ホシザキ HPS-400B3-HP
- TOSEI HVPシリーズ
- ホシザキ HPS-300B-HP
真空包装機を導入するメリット
真空包装機を導入すると、食品と空気の接触を減らし、品質を維持しやすくなります。さらに、保存や仕込みのしやすさ、保管効率の向上など、製造や調理工程の効率化にもつながります。
代表的なメリットは、酸化の抑制、食品ロスの削減、仕込み作業の平準化、保管・搬送の効率化、真空低温調理への活用です。

真空包装によって袋内部の酸素を減らすと、肉や魚の変色、油脂の酸化、風味の低下などを抑えやすくなります。また、適切な温度管理と組み合わせることで、仕込み済み食材や加工食品を計画的に保管しやすくなり、廃棄量の削減にもつながります。
飲食店やセントラルキッチンでは、食材をまとめて下処理して真空包装しておくことで、繁忙時間帯に集中する仕込み作業を分散できます。袋内部の余分な空気が減るため、冷蔵庫や冷凍庫内で整理しやすく、工場内での搬送や箱詰めも行いやすくなります。
さらに、真空包装した食材を一定温度で加熱する真空低温調理にも利用できます。レストラン、ホテル、給食施設などで、仕込みと調理を効率化する方法の一つとして活用されています。
ただし、真空包装そのものに殺菌効果があるわけではありません。食品の安全性や保存期間は、食品の種類や加熱条件、保存温度などを含めて管理する必要があります。
真空包装機を導入する際のポイント

真空包装機を選ぶ際は、包装する食品や生産量に合わせて機種を選定します。特に確認したいのは、処理能力、包装サイズ、食品の状態、包装材、清掃・保守性です。
処理能力は、カタログ上のポンプ能力だけでなく、1回に包装できる袋数や製品の投入・取り出し時間まで含めて確認します。また、チャンバー式では、袋だけでなく食品を入れた状態で内部に収まるかも重要です。
スープやソース、温かい食品を扱う場合は、液体包装やホットパックへの対応も確認します。包装材についても、材質や厚みによってシール条件が異なるため、実際に使用する袋でテストすると安心です。
食品工場では、清掃のしやすさや消耗部品の交換性も重要になります。導入前には実際の食品と包装材を使用し、処理時間、真空状態、シール品質、作業性まで確認することが重要です。
真空包装機は前後工程も含めて考える
食品工場では、真空包装機だけを高速化しても、ライン全体の生産能力が上がるとは限りません。
例えば、生産ラインには「原料供給 → 計量 → 袋詰め → 真空包装 → 検査 → 印字・ラベル貼付 → 箱詰め → パレタイズ」といった工程があります。
真空包装機が1時間に1,000袋を処理できても、前工程の袋詰めが600袋/時であれば、ライン全体の処理能力は600袋/時程度に制約されます。反対に、包装後の検査や箱詰めが追いつかなければ、後工程で製品が滞留します。
そのため、量産設備では包装機単体の最高能力だけで判断せず、前後工程を含めたサイクルタイムを確認することが重要です。
真空包装工程の自動化
処理量が増えると、真空包装そのものだけでなく、製品の投入や排出、後工程への搬送も作業負荷になります。
食品工場では、真空包装機と自動計量機、投入装置、コンベア、検査装置などを連携させ、包装工程を自動化することができます。
例えば、「自動計量 → 袋詰め → 真空包装 → コンベア搬送 → 検査 → 箱詰め → パレタイズ」といった構成です。
真空包装後には、金属検出機、X線検査装置、ウェイトチェッカーなどを配置できます。その後のケース詰めやパレタイジングでは、産業用ロボットや協働ロボットを利用することも可能です。
真空包装工程だけでなく、製品供給から検査、箱詰め、搬送まで含めて検討することで、包装ライン全体の省人化につながります。
真空包装機に関するよくある質問

Q1. 真空包装機と真空パック機に違いはありますか?
基本的には、どちらも袋内部の空気を抜いて密封する設備を指す言葉として使われています。
業務用の食品機械では「真空包装機」、家庭用や小型機では「真空パック機」と呼ばれることがあります。ただし、ノズルで袋内部を直接吸引する方式と、チャンバー全体を減圧する方式では構造が異なるため、名称だけでなく包装方式も確認することが重要です。
Q2. 真空包装すると食品の保存期間は長くなりますか?
真空包装によって酸素との接触を減らすことで、酸化や乾燥を抑えやすくなります。
ただし、真空包装しただけで保存期間が決まるわけではありません。食品の種類、加熱条件、保存温度、pH、水分活性などによって適切な保存条件は異なります。真空包装後も、必要に応じて冷蔵や冷凍などの温度管理を行います。
Q3. スープや温かい食品も真空包装できますか?
液体や温かい食品に対応した真空包装機であれば可能です。
真空状態では圧力が低下するため、水分は通常より低い温度で沸騰します。そのため、温かいスープやソースでは真空工程中に内容物が吹きこぼれる場合があります。こうした食品には、液体包装やホットパックに対応した機種を選びます。
Q4. 卓上型と大型の真空包装機はどのように選べばよいですか?
主な判断基準は、包装する食品や袋の大きさと、必要な処理量です。
少量多品種の包装では卓上型が使いやすく、包装回数や食品サイズが大きくなる場合は大型チャンバー式が選択肢になります。さらに食品工場で大量生産する場合は、ベルトコンベア式や連続式、深絞り包装機などを検討します。
Q5. 真空包装機は導入前に実機テストをした方がよいですか?
可能であれば、実際に使用する食品と包装材を使ってテストすることをおすすめします。
カタログ上のポンプ能力や最大袋サイズだけでは、実際の包装状態や処理時間までは判断できません。テストでは、真空状態、食品の変形や液体の吹きこぼれ、シール品質、1サイクルの処理時間、作業性などを確認します。
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