ピロー包装機とは?種類・仕組み・主要メーカー18社・選び方を解説

ピロー包装機とは?種類・仕組み・主要メーカー18社・選び方を解説

お役立ち情報 2026.08.24

ピロー包装機は、ロール状のフィルムから袋を作りながら、製品の包装・シール・切断までを連続して行う自動包装機です。

パンや菓子、野菜、米、粉体、医薬品、日用品など、さまざまな製品の包装に使用されています。

ピロー包装機には、製品を水平方向に搬送する「横ピロー」と、上から製品を投入する「縦ピロー」があります。さらに、正ピロー・逆ピロー、ロータリー方式・ボックスモーション方式などがあり、製品の形状や必要な処理能力によって適した方式が異なります。

本記事では、ピロー包装機の仕組みや種類、処理能力の見方、用途別の選び方を分かりやすく解説します。国内外の主要メーカー18社と代表的な機種、製品供給や箱詰め・パレタイズを含めた包装工程の自動化についても紹介します。

ピロー包装機とは

ピロー包装機とは

ピロー包装機とは、ロール状の包装フィルムを使い、製品を包みながら袋状に成形してシールする包装機です。

フィルムを筒状に成形し、その中に製品を入れたうえで、フィルムの縦方向と横方向をシールします。最後に製品ごとに切断することで、1つずつ包装された状態に仕上げます。

あらかじめ作られた袋を使用するのではなく、フィルムから袋を作る工程と製品を包装する工程を連続して行える点が特徴です。そのため、一定数の製品を連続して包装する生産ラインに適しています。

ピロー包装は、食品をはじめ、医薬品、日用品、工業製品など幅広い分野で利用されています。製品をフィルムで包んだ外観が枕のような形になることから、「ピロー包装」と呼ばれています。

ピロー包装を行う目的

ピロー包装の主な目的は、製品をフィルムで覆い、流通や保管中にほこりや汚れなどが付着することを防ぐことです。個包装することで、製品を一つずつ取り扱いやすくする役割もあります。

食品では、使用するフィルムの性能によって防湿性やガスバリア性などを持たせることもできます。包装機や仕様によっては、窒素などのガスを封入するガス充填包装にも対応します。

また、ロールフィルムから製袋、製品投入、シール、切断までを連続して行えるため、高速な包装ラインを構築しやすい点も特徴です。

ピロー包装機の主な種類

ピロー包装機は、大きく横ピローと縦ピローに分けられます。

さらに横ピローでは、フィルムの供給方向によって正ピローと逆ピローに分けられます。横シール部の動作方式としては、ロータリー方式やボックスモーション方式などがあります。

横ピロー

製品を水平方向へ搬送しながら、ロール状のフィルムで包む方式です。コンベアなどで製品を送り、筒状に成形したフィルムの中へ連続して供給します。

製品を一定間隔で安定して供給する必要があるため、前工程の搬送や整列も重要になります。

横ピロー
※画像は包装方式を分かりやすく解説するためのイメージ画像です。

正ピロー

フィルムを上側から供給し、搬送される製品を上から包み込むように包装する方式です。横ピローで広く使用される包装方式の一つです。

柔らかい製品や粘着性のある製品では、搬送方法によって形崩れや引っ掛かりが発生する場合があります。

正ピロー
※画像は包装方式を分かりやすく解説するためのイメージ画像です。

逆ピロー

フィルムを下側から供給し、そのフィルム上へ製品を載せながら包装する方式です。製品をフィルムに直接載せて搬送できるため、一般的なコンベアやアタッチメントでは送りにくい製品にも対応しやすくなります。

柔らかい食品、粘着性のある製品、不定形品、麺類、野菜などの包装に適しています。

逆ピロー
※画像は包装方式を分かりやすく解説するためのイメージ画像です。

縦ピロー

ロール状のフィルムを縦方向へ送り、上側から製品を投入して包装する方式です。フィルムを筒状に成形して縦方向をシールし、袋の中へ製品を投入した後、横方向をシール・切断します。

スナック菓子、米、豆、キャンディー、冷凍食品、コーヒー豆、粉体、顆粒など、ばら物の包装に適しています。

縦ピロー
※画像は包装方式を分かりやすく解説するためのイメージ画像です。

ピロー包装機の効率を上げるシーラー方式の種類

ロータリー方式

横ピローの横シール部を回転させながら、シールと切断を行う方式です。エンドシーラーを連続して回転させられるため、高速包装に適しています。

パンや菓子など、比較的袋長が短く、一定間隔で連続供給できる製品に向いています。一方、シール部がフィルムへ接触する時間は限られるため、使用する包装材や必要なシール条件によっては別の方式が適する場合があります。

ロータリー方式
※画像は包装方式を分かりやすく解説するためのイメージ画像です。

ボックスモーション方式

横シール部がフィルムの送り方向へ移動しながら、シールと切断を行う方式です。シール部がフィルムに一定時間接触した状態で移動するため、ロータリー方式と比べてシール時間を確保しやすくなります。

密封性を重視する包装や、シール条件を確保したい製品に適しています。一方、横シール部を往復動作させるため、一般的にはロータリー方式より包装速度が低くなる傾向があります。

ボックスモーション方式
※画像は包装方式を分かりやすく解説するためのイメージ画像です。

ピロー包装機の処理能力はどのように見るのか

ピロー包装機を比較する場合、処理能力は一般的に「包/分」または「袋/分」で確認します。例えば、120袋/分の設備であれば、最大で1分間に120袋を包装できることを示します。

ただし、カタログに記載されている最高包装速度だけでは、実際の生産能力を正確に判断できません。製品寸法、袋長、使用するフィルム、シール条件、製品の供給状態などによって実際の包装速度は変わります。

横ピロー包装機では、毎分300包を超える高速機もあります。一方、縦ピロー包装機では、投入する製品や計量機の能力も含めて処理能力を確認する必要があります。

製品供給と処理能力の関係

横ピロー包装では、製品を一定の向きと間隔で包装機へ供給することが重要です。包装機自体が高速でも、前工程から製品を安定して供給できなければ、その能力を十分に発揮できません。

例えば、包装機が300包/分に対応していても、前工程から150個/分しか製品を供給できなければ、ライン全体で300包/分を処理することはできません。

また、縦ピロー包装では、組み合わせ計量機やオーガー式充填機などの処理能力が包装速度に影響します。そのため、食品工場では包装機単体の最高速度ではなく、前後工程を含めたライン全体のサイクルタイムを確認します。

ピロー包装機の主要メーカーと機種

ピロー包装機は、横ピロー包装機を中心に展開するメーカーから、縦ピロー包装機や計量機を組み合わせた包装ラインを展開するメーカーまで幅広く存在します。

ここでは、国内で導入を検討する際に候補となる主要メーカーと代表的な機種を紹介します。

フジキカイ

フジキカイは、横形ピロー包装機や縦形ピロー包装機、自動供給装置などを展開する国内包装機メーカーです。

横形ピロー包装機では、高速包装に対応するα8シリーズやαXシリーズなどを展開しています。包装機だけでなく、製品を包装機へ供給する自動供給装置やロボットを組み合わせた包装ラインにも対応しています。

α8シリーズ(高速横形ピロー包装機)

α8シリーズ(高速横形ピロー包装機)
画像出典:https://www.fujikikai-inc.co.jp/products/horizontal_pillow/alpha_8_series.html

「α8シリーズ」は、パン、和洋菓子、冷菓などに対応する高速横形ピロー包装機です。

FW3400、FW3700、FW3410、FW3710などがあり、包装する製品の寸法や必要な袋長に合わせて機種を選択できます。FW3400、FW3700、FW3410では最大300包/分に対応します。

主な仕様FW3400FW3700FW3410FW3710
包装能力10~300包/分10~300包/分10~300包/分10~150包/分
最大フィルム幅450mm450mm650mm650mm
最大製品幅140mm140mm200mm200mm
最大製品高さ30mm60mm60mm100mm
フィルム切断寸法60~250mm80~350mm100~350mm120~450mm

大森機械工業

大森機械工業は、横ピロー自動包装機を中心に各種自動包装設備を展開する国内メーカーです。

高速横ピロー、逆ピロー、ボックスモーション、小型機など、多くの機種をラインアップしています。包装する製品や必要な処理能力、シール方式に合わせて機種を選択できます。

NSW-7000(高速横ピロー自動包装機)

NSW-7000(高速横ピロー自動包装機)
画像出典:https://www.omori.co.jp/product/nsw7000/

「NSW-7000」は、回転シール方式を採用した高速横ピロー自動包装機です。最大包装能力は330包/分です。

ボックスモーション仕様のNSW-7000 BXもあり、こちらは最大170包/分に対応します。

主な仕様NSW-7000NSW-7000 BX
包装能力10~330包/分10~170包/分
最大フィルム幅300mm450mm
最大製品幅150mm200mm
最大製品高さ60mm80mm
シール方式回転ボックスモーション

S-5000X(横ピロー自動包装機)

S-5000X(横ピロー自動包装機)
画像出典:https://www.omori.co.jp/product/s5000x/

「S-5000X」は、食品、化粧品、日用品、工業製品など幅広い製品に利用できる横ピロー包装機です。

回転シール方式のS-5000Xは最大300包/分、ボックスモーション方式のS-5000X BXは最大120包/分に対応します。

主な仕様S-5000XS-5000X BX
包装能力最大300包/分最大120包/分
最大フィルム幅450mm450mm
最大製品幅200mm200mm
最大製品高さ60mm60mm
シール方式回転ボックスモーション

S-5600X(逆ピロー自動包装機)

S-5600X(逆ピロー自動包装機)
画像出典:https://www.omori.co.jp/product/s5600x/

「S-5600X」は、フィルムを下側から供給する逆ピロー自動包装機です。

製品をフィルム上へ載せながら搬送できるため、通常の正ピロー方式では供給しにくい製品にも利用できます。回転シール方式のS-5600Xは最大300包/分、S-5600X BXは最大120包/分です。

主な仕様S-5600XS-5600X BX
包装能力最大300包/分最大120包/分
最大フィルム幅450mm450mm
最大製品幅200mm200mm
最大製品高さ60mm80mm
シール方式回転ボックスモーション

川島製作所

川島製作所は、縦ピロー包装機を中心に各種自動包装機を展開する国内メーカーです。

縦ピロー包装機ではKBF-6000シリーズを展開しており、横ピロー包装機ではモジュール型のKBF-7000MXをラインアップしています。

KBF-7000MX(モジュール型横ピロー包装機)

KBF-7000MX(モジュール型横ピロー包装機)
画像出典:https://www.kawashima-pack.co.jp/product/horizontal/

「KBF-7000MX」は、正ピロー・逆ピロー、標準幅・ワイド幅、横シール機構などをモジュールとして組み合わせられる横ピロー包装機です。

マルチモーション、ボックスモーション、回転カッターなどがあり、包装する製品やフィルムに合わせて仕様を構成できます。

主な仕様標準・マルチモーションワイド・マルチモーション標準・ボックスモーション
最大フィルム幅450mm650mm450mm
最大製品幅200mm300mm200mm
最大製品高さ120mm120mm90mm
横シール方式マルチモーションマルチモーションボックスモーション

KBF-6000UXR(高速縦ピロー包装機)

KBF-6000UXR(高速縦ピロー包装機)
画像出典:https://www.kawashima-pack.co.jp/product/vertical/

「KBF-6000UXR」は、川島製作所の高速縦ピロー包装機です。最大200袋/分の包装能力を持ち、スナック菓子、米菓、粉体、米、冷凍食品など幅広い製品に対応します。

包装能力最大200袋/分
袋幅(折径)70~230mm※Sタイプ
袋長50~280mm※Sタイプ
包装方式縦ピロー

※包装能力や袋寸法はタイプ、製品、フィルムなどの条件によって異なります。

東京自働機械製作所

東京自働機械製作所は、縦型ピロー包装機をはじめ、各種自動包装機を展開する国内メーカーです。

スナック菓子、米、コーヒー豆、冷凍食品、野菜、粉体など、幅広い製品を対象とした縦型ピロー包装機を製造しています。

TWFX(縦型ピロー包装機)

TWFX(縦型ピロー包装機)
画像出典:https://www.tam-tokyo.co.jp/products/pillow_twfx.html

「TWFX」は、ロールフィルムから袋を成形し、製品投入、シール、切断までを連続して行う縦型ピロー包装機です。

標準タイプでは最高120袋/分、連続繰り出し仕様のTWFX-Cでは最高140袋/分に対応します。

主な仕様TWFX(3)TWFX(8)TWFX-C
包装能力最大120袋/分最大120袋/分最大140袋/分
袋幅50~200mm50~250mm50~200mm
袋長50~300mm50~360mm50~300mm
包装方式縦ピロー縦ピロー縦ピロー・連続繰り出し

TWFX6(粉体・顆粒向け縦型ピロー包装機)

TWFX6(粉体・顆粒向け縦型ピロー包装機)

「TWFX6」は、コーヒー粉、小麦粉、香辛料などの粉体・顆粒を対象とした縦型ピロー包装機です。

オーガー式充填機を組み合わせ、充填から袋詰めまでを連続して行います。

主な仕様TWFX(6)粉末仕様TWFX(8)粉末仕様
包装能力最大120袋/分最大120袋/分
袋幅50~200mm50~250mm
袋長50~300mm50~360mm
包装方式縦ピロー縦ピロー

イシダ

イシダは、組み合わせ計量機をはじめ、縦ピロー包装機、X線検査装置、重量検査装置などを展開する国内メーカーです。

計量機と包装機を組み合わせ、計量から製袋、充填、包装、検査までを一つのラインとして構成できる点が特徴です。

INSPIRA(縦ピロー包装機)

INSPIRA(縦ピロー包装機)

「INSPIRA」は、イシダが展開する縦ピロー包装機です。

間欠式とロータリー式があり、間欠式では最大120袋/分、ロータリー式では機械能力として最大250袋/分の仕様が展開されています。

包装能力最大120袋/分※間欠式
高速仕様最大250袋/分※ロータリー式
包装方式縦ピロー
シール方式間欠式/ロータリー式

※能力は機種や製品、包装条件によって異なります。

日本ポリスター

日本ポリスターは、正ピロー包装機、逆ピロー包装機、野菜包装機などを展開する国内メーカーです。

パン、菓子、麺類、農産物、化粧品、工業製品など幅広い製品に対応するピロー包装機を製造しています。

PROTO-C700B(正ピロー包装機)

PROTO-C700B(正ピロー包装機)

「PROTO-C700B」は、ボックスモーション方式を採用したコンパクトな正ピロー包装機です。

パン、和菓子、洋菓子などの個包装に利用でき、10~60個/分の包装能力を持ちます。

包装能力10~60個/分
最大フィルム幅400mm
最大製品幅180mm
最大製品高さ80mm
シール方式ボックスモーション

PROTO-Fseries(逆ピロー包装機)

PROTO-Fseries(逆ピロー包装機)

「PROTO-Fseries」は、フィルムを下側から供給する逆ピロー包装機です。

乾麺、半生麺、化粧品、工業製品などに対応し、ボックスモーション方式を採用しています。

包装能力10~60個/分
最大フィルム幅400mm
最大製品幅180mm
最大製品高さ80mm
シール方式ボックスモーション

その他のピロー包装機メーカー一覧

ここまで紹介したメーカー以外にも、ピロー包装機や自動包装設備を展開する企業は国内外にあります。横ピロー包装機を中心に扱う企業もあれば、縦ピロー包装機や液体・粘体向けの製袋充填包装機を得意とするメーカーもあります。

以下に、その他の主なメーカーをまとめます。

国内の主なメーカー

  • 鈴木製作所
    横型ピロー包装機を展開しています。正ピロー、逆ピロー、ロータリー方式、ボックスモーション方式など、製品や包装条件に合わせた機種があります。SP803Rは逆ピロー・ロータリー方式で10~70袋/分、SP153Rは逆ピロー・ボックスモーション方式で10~70袋/分に対応します。
  • 茨木精機
    横型ピロー包装機と逆ピロー包装機を展開しています。FP-2500は20~120パック/分、FP-2800Nは30~250パック/分に対応し、高速包装やボックスモーション仕様など複数の機種があります。
  • トパック
    縦型製袋充填包装機を中心に展開しています。Nシリーズでは粉体、顆粒、菓子、医薬品などを対象とし、N-360は20~80包/分に対応します。
  • HYC
    小型横ピロー包装機「Pキューブ」シリーズを製造しています。Pキューブ400はAC100Vで使用できる省スペース型で、最大フィルム幅390mmに対応します。
  • オリヒロ
    「Onpack」シリーズとしてロールフィルム式の製袋充填包装機を展開しています。液体や粘体向けのピローパウチ包装を得意としており、機種によって最大240袋/分などの高速充填包装にも対応します。
  • ユーキ
    縦ピロー自動包装機を展開しており、小型機を含め、計量機や計数機と組み合わせた包装設備を製造しています。

海外の主なメーカー

  • Syntegon
    ドイツを拠点とする包装機メーカーです。横型フローラッパーを展開しており、パン、菓子、バー製品、チョコレートなどの高速包装に対応します。
  • ULMA Packaging
    スペインの包装機メーカーです。横型HFFS包装機と縦型VFFS包装機を展開しており、食品、農産物、医療製品など幅広い分野に対応します。
  • IMA Ilapak
    IMAグループの包装機ブランドです。横型フローラッパーと縦型製袋充填包装機を展開しています。
  • MULTIVAC
    ドイツの包装機メーカーです。横型フローラッパーをはじめ、トレー包装機や深絞り包装機など幅広い包装設備を展開しています。
  • Reepack
    イタリアの包装機メーカーです。食品向けを中心に横型フローラッパーを展開しています。
  • JOIEPACK
    台湾の包装機メーカーです。菓子、パン、野菜、日用品、工業製品などに対応する横型フローラッパーを展開しています。

このように、ピロー包装機メーカーによって得意とする包装方式や対象製品、処理能力は異なります。機種を比較する際は、包装速度だけでなく、製品の形状や供給方法、使用するフィルム、シール方式、前後工程との連携、国内での販売体制やメンテナンス対応まで確認することが重要です。

本記事では、主要メーカー6社と、その他の国内・海外メーカー12社を合わせて18社を紹介しています。ただし、これは世界中のピロー包装機メーカーの総数ではなく、国内で設備選定を行う際に比較対象となる主なメーカーを整理したものです。

用途・処理能力別に見るピロー包装機

ピロー包装機は、包装する製品だけでなく、製品の形状や供給方法、必要な包装速度によって適した設備が異なります。

横ピローでは、正ピロー・逆ピローの違いやシール方式、製品を一定間隔で供給できるかが重要です。一方、縦ピローでは、組み合わせ計量機やオーガー式充填機など、前工程の供給設備を含めて処理能力を判断します。

パン・菓子などの個包装向け

パン、饅頭、焼き菓子、チョコレート、アイスなど、一定の形状を持つ製品には横ピローが適しています。

コンベア上を安定して搬送できる場合は正ピローが使いやすく、大量生産ではロータリー方式を採用した高速機が選択肢になります。大森機械工業でも、和洋菓子向けにNSW-7000やS-5000Xなど複数の横ピロー包装機を展開しています。

  • フジキカイ α8シリーズ
  • 大森機械工業 NSW-7000
  • 大森機械工業 S-5000X
  • 川島製作所 KBF-7000MX
  • 日本ポリスター PROTO-C700B
  • 茨木精機 FP-2500・FP-2800N

柔らかい食品・搬送しにくい製品向け

柔らかい食品や粘着性のある製品、不定形品などには、逆ピローが適しています。

フィルムを下側から供給し、その上へ製品を載せながら包装できるため、通常のコンベアやアタッチメントでは送りにくい製品にも対応しやすくなります。

  • 大森機械工業 S-5600X
  • 川島製作所 KBF-7000MX 逆ピロー仕様
  • 日本ポリスター PROTO-Fseries
  • 鈴木製作所 SP803R・SP803Ron
  • 茨木精機 FP-3200シリーズ

大森機械工業ではS-5600Xを逆ピロー自動包装機として展開しており、茨木精機でもFP-3200シリーズなどの横型逆ピロー包装機をラインアップしています。鈴木製作所のSP803R・SP803Ronは最大70袋/分で、正ピローでは包装しにくい製品を対象とした逆ピロー機です。

スナック菓子・米・豆などのばら物向け

スナック菓子、米、豆、キャンディーなどのばら物には、縦ピローが適しています。

包装機の上部に組み合わせ計量機などを配置し、設定した重量に計量した製品を包装機へ投入します。計量から製袋、充填、シール、切断までを連続化しやすく、大量生産にも向いています。

  • フジキカイ 縦形ピロー包装機
  • 川島製作所 KBF-6000シリーズ
  • 東京自働機械製作所 TWFX
  • イシダ INSPIRA
  • トパック Nシリーズ
  • ユーキ 縦ピロー自動包装機

川島製作所のKBF-6000UXRでは最大200袋/分、東京自働機械製作所のTWFXでは最大120袋/分、連続繰り出し仕様のTWFX-Cでは最大140袋/分に対応します。

粉体・顆粒向け

小麦粉、コーヒー粉、調味料、粉末スープなどの粉体や顆粒には、縦ピローとオーガー式充填機などを組み合わせた設備が適しています。

粉体では、一定量を正確に充填するだけでなく、シール部への粉のかみ込みや飛散にも注意が必要です。製品の性質によっては、オーガーの形状を変更したり、粉に含まれる空気を除去する脱気処理が必要になる場合もあります。東京自働機械製作所でも、小麦粉などでは粉の性質に応じたオーガー形状や脱気処理が必要になる場合があるとしています。

  • 東京自働機械製作所 TWFX6
  • 川島製作所 KBF-6000シリーズ
  • トパック Nシリーズ
  • ユーキ 縦ピロー自動包装機

野菜・長尺物向け

ほうれん草、ねぎ、葉物野菜などの長尺物や不定形品には、逆ピローや野菜向けの供給機構を備えた横ピローが適しています。

製品をフィルム上へ直接載せる方式では、フィンガーなどで製品を押して搬送する必要がないため、柔らかい製品や形状が安定しない製品にも対応しやすくなります。

  • 日本ポリスター 逆ピロー・野菜包装機
  • 鈴木製作所 逆ピロー包装機
  • 茨木精機 FP-3200シリーズ
  • 川島製作所 KBF-7000MX 逆ピロー仕様

茨木精機ではFP-3200シリーズなどを横型逆ピロー包装機として展開しています。また、鈴木製作所の逆ピロー包装機は、正ピローでは包装しにくい製品を対象としています。

密封性を重視する包装向け

密封性を重視する場合は、ボックスモーション方式など、シール時間を確保しやすい機種が選択肢になります。

ボックスモーション方式では、横シール部がフィルムの送り方向へ追従しながらシールするため、ロータリー方式よりシール時間を確保しやすくなります。

  • 大森機械工業 NSW-7000 BX
  • 大森機械工業 S-5000X BX
  • 川島製作所 KBF-7000MX ボックスモーション仕様
  • 日本ポリスター PROTO-C700B
  • 鈴木製作所 ボックスモーション方式の横ピロー包装機
  • 茨木精機 FP-2800NLSなどの密封横型ピロー包装機

大森機械工業ではNSW-7000 BXやS-5000X BXをボックスモーション仕様として展開しています。茨木精機のFP-2800NLSも密封横型ピロー包装機として展開され、10~120パック/分に対応します。

ただし、密封性はシール方式だけで決まるものではありません。フィルムの材質や厚み、シール温度、圧力、時間、内容物のかみ込みなども影響するため、実際の製品とフィルムを使用した包装テストが重要です。

高速大量生産向け

パン、菓子、バー製品などを大量に包装する場合は、高速横ピローが適しています。

国内では、大森機械工業のNSW-7000が最大330包/分、S-5000Xが最大300包/分、フジキカイのα8シリーズでは最大300包/分、茨木精機のFP-2800Nでは最大250パック/分に対応します。

  • 大森機械工業 NSW-7000
  • 大森機械工業 S-5000X
  • フジキカイ α8シリーズ
  • 茨木精機 FP-2800N
  • 川島製作所 KBF-6000UXR
  • イシダ INSPIRA

縦ピローでは、川島製作所のKBF-6000UXRが最大200袋/分です。また、イシダのINSPIRAシリーズには最大250袋/分に対応する仕様があります。

※ただし、高速包装では包装機の最高速度だけを基準に選定することはできません。前工程から製品を同じ速度で供給し、製品の向きや間隔を整え、包装後の検査や箱詰めまで処理する必要があります。そのため、大量生産では、製造設備、搬送、製品整列、自動供給、ピロー包装、検査、箱詰めまでを一つのラインとして検討することが重要です。

ピロー包装機を導入するメリット

ピロー包装機を導入するメリット

ピロー包装機の大きなメリットは、ロールフィルムから袋を作りながら、製品を連続して包装できる点です。

あらかじめ作られた袋を1枚ずつ供給する必要がないため、大量生産に適しています。また、高速包装機では1分間に数百個の製品を包装することもできます。

包装する製品に合わせて袋長を変更でき、印字機や金属検出機、X線検査装置、重量検査装置などの周辺設備とも連携できます。

さらに、前工程の自動供給や後工程の箱詰め、パレタイズまで自動化することで、包装工程全体の省人化につなげられます。フジキカイでも包装機と自動ピッキングロボットを組み合わせたシステムを展開しています。

ピロー包装機を導入する際のポイント

ピロー包装機を導入する際のポイント
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ピロー包装機を選ぶ際は、包装する製品や生産量に合わせて機種を選定します。特に確認したいのは、包装方式、処理能力、製品サイズ、包装材、シール条件、製品供給方法です。

形状のある製品を水平方向へ搬送する場合は横ピロー、スナック菓子や粉体などを上から投入する場合は縦ピローが候補になります。横ピローの場合は、製品の状態に応じて正ピローと逆ピローのどちらが適しているかも確認します。

処理能力は、カタログ上の最高包装速度だけでなく、前工程から製品を供給できる能力まで含めて確認します。また、製品寸法だけでなく、袋長、フィルム幅、フィルム材質などが包装可能範囲に収まるかも重要です。

包装材についても、材質や厚みによって適したシール温度や時間が異なります。導入前には実際の製品と使用予定のフィルムを使い、製品供給、包装速度、シール品質、袋の仕上がりまで確認することが重要です。

ピロー包装機は前後工程も含めて考える

食品工場では、ピロー包装機だけを高速化しても、ライン全体の生産能力が上がるとは限りません。

横ピロー包装の生産ラインには、「製造 → 冷却 → 搬送 → 整列 → 製品供給 → ピロー包装 → 検査 → 印字 → 箱詰め → パレタイズ」といった工程があります。

縦ピロー包装では、「原料供給 → 計量 → ピロー包装 → 検査 → 印字 → 箱詰め → パレタイズ」といった構成になります。

例えば包装機が300包/分に対応していても、整列工程や箱詰め工程が150個/分しか処理できなければ、ライン全体の能力はそこで制限されます。そのため、必要な生産量から各工程の処理能力を確認し、ライン全体のサイクルタイムを設計することが重要です。

ピロー包装工程の自動化

ピロー包装機自体は自動包装設備ですが、製品を包装機へ投入する工程が人手になっている場合があります。

特に横ピロー包装では、製品を一定の向きと間隔で包装機へ供給する必要があります。パンや菓子などがランダムな向きでコンベア上を流れてくる場合、そのままでは包装機へ安定して投入できません。

このような工程では、カメラで製品の位置や向きを認識し、ロボットでピッキングして包装機へ供給する方法があります。

例えば、「製品搬送 → 画像認識 → ロボットピッキング → 整列・間隔調整 → ピロー包装」といった構成です。高速ラインでは、パラレルリンクロボットなどを使用して、移動する製品を追従しながらピッキングする方法もあります。フジキカイでは、多列自動ピッキングロボットと横形ピロー包装機を組み合わせたシステムを展開しています。

包装後は、「ピロー包装 → 検査 → 集積 → 箱詰め → ケース搬送 → パレタイズ」まで自動化できます。Syntegonでも横型フローラッパーを自動供給設備などと統合した包装システムを展開しています。

ピロー包装機を導入する際は、包装機単体ではなく、製品供給から箱詰め、パレタイズまで含めて検討することで、包装工程全体の省人化につなげられます。

ピロー包装機に関するよくある質問

ピロー包装機に関するよくある質問

Q1. ピロー包装機とは何ですか?

ピロー包装機とは、ロール状のフィルムを筒状に成形し、製品を包みながら縦方向と横方向をシールする包装機です。

ロールフィルムから製袋、製品投入、シール、切断までを連続して行えるため、パンや菓子、野菜、冷凍食品、日用品など、さまざまな製品の包装に使用されています。

Q2. 横ピロー包装機と縦ピロー包装機の違いは何ですか?

横ピロー包装機は、製品を水平方向へ搬送しながら包装します。パン、菓子、麺類、野菜など、一定の形状を持つ製品に適しています。

縦ピロー包装機は、製品を上側から投入して包装します。スナック菓子、米、豆、冷凍食品、粉体、顆粒など、ばら物の包装に適しています。

Q3. 正ピローと逆ピローの違いは何ですか?

正ピローは、フィルムを上側から供給して製品を包む一般的な横ピロー包装方式です。

逆ピローは、フィルムを下側から供給し、その上へ製品を載せて包装します。柔らかい製品、粘着性のある製品、不定形品など、一般的な搬送方法では扱いにくい製品に適しています。

Q4. ピロー包装機の処理能力はどのように選べばよいですか?

必要な生産量から1分間に必要な包装数を算出し、それに対応できる包装機を選定します。

ただし、包装機の最高速度だけでなく、前工程の製品供給、計量、検査、箱詰めなどの処理能力も確認する必要があります。製品寸法、袋長、使用するフィルム、シール条件などによっても実際の包装速度は変わります。

Q5. ピロー包装機は導入前に包装テストをした方がよいですか?

実際の製品と使用予定のフィルムを使って包装テストを行うことをおすすめします。

同じ寸法の製品でも、柔らかさ、表面状態、形状、フィルムとの摩擦などによって搬送状態は異なります。実機テストによって、製品供給、包装速度、シール状態、袋の仕上がりなどを確認したうえで機種や仕様を決めることが重要です。

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